包み足の勝率を検証|勝率を高めるための5つの方法も解説!
ローソク足のパターンを確認することは、チャート分析の基礎でありながら、どの相場でも活躍します。
さまざまなパターンの中でも包み足は、多くのトレーダーに「最強のローソク足パターン」として注目されています。
「包み足は本当に使えるのか?」
「実際どれくらいの勝率が期待できるのか?」
「包み足」と聞くと、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
結論として、実際の相場における包み足の勝率は約60%ということが検証結果より分かりました。
この記事では、包み足がどのようにトレードに役立つのか、実際の相場データをもとにした勝率の検証結果や、包み足の勝率を高めるための具体的な方法を以下項目で解説します。
- 包み足の基本をおさらい
- 包み足の使い方は2つ
- 包み足の勝率を実際に調査
- 包み足の勝率を高める5つの方法
- 包み足を使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
包み足の基本をおさらい
包み足とは、2本目のローソク足が1本目のローソク足を包み込んでいるような状態を表すローソク足のパターンであり、トレンド転換を表します。
たとえば以下のような場合、1本目の陰線を包み込むほど大きな上昇をして、2本目の陽線が形成されていることから、買いトレンドへの転換サインを表しています。
シンプルながらも、トレンド転換で非常に役立つシグナルであることから、包み足は最強のローソク足パターンだと言われることも少なくありません。
包み足が最強だとされる理由については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫包み足が最強とされる4つの理由とは?さらに最強にする活用方法も解説!
包み足の使い方は2つ
包み足は、主に以下の2つの方法で使われます。
- トレンド中の押し目買い・戻り売り
- トレンド転換を狙った逆張り
トレンド中の押し目買い・戻り売り
包み足は、トレンドの中で一時的な反発や戻りを利用した順張り取引に有効です。
たとえば、上昇トレンド中に一時的な価格下落が起こり、サポートラインまたはトレンドライン付近で陽線の包み足が現れた場合、それは押し目買いのチャンスとなります。
逆に、下降トレンド中にレジスタンスライン付近で陰線の包み足が出現した場合、それは戻り売りの好機となります。
トレンド転換を狙った逆張り
包み足は、トレンド転換の初動を捉える逆張り取引でも活用できます。
特に、相場の高値圏や安値圏で発生する包み足は、トレンド転換点を示す信頼性の高い売買シグナルとして注目されているのです。
たとえば、上昇トレンドがピークに達した際に現れる陰線の包み足は、売り圧力が強まり下降トレンドに転換する可能性を示します。
同様に、下降トレンド中の安値圏で陽線の包み足が出現すれば、買い圧力の強まりを示し、上昇トレンドへの転換を示唆します。
包み足の勝率を実際に調査
包み足を使った押し目買い・戻り売りと逆張りについて、どれだけトレードで有効かを検証するために、実際の相場で包み足を使ったトレードの勝率を調査しました。
今回は、以下の条件で勝率を計測しています。
- エントリー条件:包み足が確定した後にエントリー
- 損切り条件:エントリーした包み足の高値・または安値
- 勝率の条件:リスクリワード比が2以上で利益確定できた場合に勝ち
また調査対象期間は以下の通りです。
- ドル円日足:9月1日~12月2日
- ドル円1時間足:11月25日~12月2日
- ドル円15分足:11月29日~12月2日
押し目買い・戻り売りの平均勝率は約47%
押し目買い・戻り売りの平均勝率は47%となりました。詳しい勝率の内訳は以下の表の通りです。
押し目買い
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 3回 | 66% |
ドル円1時間足 | 3回 | 0% |
ドル円15分足 | 0回 | – |
戻り売り
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 2回 | 50% |
ドル円1時間足 | 4回 | 100% |
ドル円15分足 | 9回 | 66% |
トレンドの初盤~中盤で発生する包み足の勝率は高かったものの、トレンド終盤で発生する包み足でだましが多く発生したことが勝率がそこまで伸びなかった原因となりました。
ただしリスクリワード比が2以上の取引を前提としているので、調査期間に関しては包み足だけでも合計収支はプラスになることが分かりました。
逆張りの平均勝率は73%
逆張りの平均勝率は73%となりました。詳しい勝率の内訳は以下の表の通りです。
逆張りの買い
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 1回 | 100% |
ドル円1時間足 | 1回 | 100% |
ドル円15分足 | 5回 | 40% |
逆張りの売り
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 2回 | 50% |
ドル円1時間足 | 4回 | 75% |
ドル円15分足 | 0回 | – |
ドル円が長期的にトレンド相場を形成したこともあり、順張りに比べて逆張りの取引チャンスは少なかったことが、高い勝率の要因となったと考えられます。
このことより、包み足はしっかりとトレンド転換シグナルとして機能していることが分かります。
包み足の勝率を高める5つの方法
包み足の勝率を高める方法として、以下の点が挙げられます。
- 陰線陽線または陽線陰線のパターンに注目する
- 2本目が大きなローソク足の場合はすぐにエントリーしない
- 高値圏と安値圏で発生した包み足を狙う
- 上位足の包み足の方が信頼性が高い
- 包み足になることを予測してエントリーをする
陰線陽線または陽線陰線のパターンに注目する
包み足は、陰線陽線や陽線陰線の組み合わせに注目しましょう。
時に「陽線が陽線を包むローソク足」や「陰線が陰線を包むローソク足」が発生することがありますが、その後大きな値幅を期待できる可能性が低いです。
2つのローソク足が異なるパターンの方が相場参加者の心理の裏をかく値動きになっている可能性が高いのです。
2本目が大きなローソク足の場合はすぐにエントリーしない
2本目が大きなローソク足の場合は、包み足が確定した段階でエントリーをするとリスクリワードが悪くなるので注意が必要です。
たしかに2本目が大きなローソク足だと強いトレンド転換を示すのですが、価格がすでに伸びてしまっている分、取得単価が不利になってしまうのです。
したがって、すでに価格が伸びてしまっている場合は、もう一度価格が戻ってきたところを戻り売り、押し目買いすることがリスクリワードを高めるコツです。
トレンド方向を意識する
順張り、逆張りどちらをする場合でもトレンド方向を意識したポジションを取ることが重要です。
たとえば以下の1時間足チャートでは、陽線の包み足を形成したもののそれほど価格が伸びていないことが分かります。
これは日足では下落トレンドであることが原因です。
一方で、以下は同じように下落途中の包み足を狙った逆張りですが、価格が大きく上昇しています。なぜならこの相場では、日足が上昇トレンドなのです。
したがって、順張りであろうが逆張りであろうが大きなトレンド方向への順張りを徹底した方が勝率は高まるでしょう。
高値圏と安値圏で発生した包み足を狙う
包み足が発生する位置にも注目しましょう。特に高値圏で発生する陰線の包み足は売りシグナル、安値圏での陽線の包み足は買いシグナルとして特に信頼性が高いです。
また安値圏・高値圏でポジションを保有することができれば、その後大きな値幅も期待できます。
一方、相場の中盤で発生する包み足は、だましである可能性が高まるため、注意が必要です。
サポートラインやレジスタンスラインを引いて安値圏や高値圏を確認しておき、その付近で包み足が発生するかを確認するとよいでしょう。
上位足の包み足の方が信頼性が高い
検証結果からも明らかなように、包み足は長期の時間足で発生したものほど信頼性が高い傾向があります。
なぜなら、長期足のトレンドが短期足の値動きを支配するためです。たとえば、日足や週足での包み足は、大きなトレンド転換を示唆し、短期足に派生する可能性が高いです。
したがって、日足や週足の包み足でトレンド転換を確認したのちに、短期足で普段お使いのテクニカル分析でエントリータイミングを見計らうといった組み合わせもおすすめです。
包み足になることを予測してエントリーをする
包み足は、確定足を待ってエントリーすると確実ですが、慣れてくると形成途中のローソク足から「包み足になる」と予測してエントリーすることもできるようになります。
包み足を予測してエントリーができると、より有利な価格でポジションを保有することができるのでリスクリワード比をより高められるのです。
ただし、包み足になると予測して逆張り買いをしたものの、結局大陰線になるなどのリスクも考えられます。
サポート・レジスタンスラインを組み合わせて取引精度を高めたり、損切りラインは事前に決めておいたりなど予測を外した際の予防策は考えておきましょう。
包み足を使ってFintokeiに挑戦する
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
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Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。
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今回紹介したストキャスティクスを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。
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無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事では、包み足の勝率について実際の調査結果や勝率を高めるためのコツについて詳しく解説しました。
包み足は、シンプルで直感的に理解しやすいローソク足パターンであり、押し目買い・戻り売りや逆張りのエントリーとして効果的であることが検証結果より分かりました。
包み足の勝率をさらに高めるためには、相場の高値圏・安値圏を意識することや、トレンド方向を確認した上でエントリーポイントを狙うことが重要です。
また、包み足の形成途中でエントリーする高度な手法や、リスクリワードを改善するテクニックも習得することで、より精度の高いトレードが可能になります。
この記事で学んだ内容をもとに、ぜひFintokeiでのトレードに挑戦してみてください。