ローソク足が意味ないと言われる5つの理由|使いこなすための5つのコツを解説!
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「ローソク足は本当に意味があるのか?」これは、多くのトレーダーが一度は考えたことがある疑問ではないでしょうか。
ローソク足はテクニカル分析の基本とされていますが、一方で「トレードをするには根拠が薄い」「どの時間軸を見ればいいのか分からない」といった意見もあります。
特に初心者にとっては、さまざまなローソク足のパターンを覚えたり、だましを見極めたりするのが難しく、実際に役に立つのか疑問に感じることも多いでしょう。
結論として、ローソク足を分析することには十分な意味があります。
本記事では、ローソク足が意味ないと言われる5つの理由や、ローソク足を効果的に活用するための具体的なコツなどを以下の項目で詳しく解説します。
- ローソク足が意味ないと言われる5つの理由
- 【結論】ローソク足を見ることには意味がある
- 意味のあるローソク足の使い方をするためのコツ
- ローソク足を使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
ローソク足が意味ないと言われる5つの理由
ローソク足が意味ないと言われる理由として、以下の5つが挙げられます。
- 過去の情報を確認できるに過ぎないから
- どの時間軸のローソク足を確認すればいいか分からないから
- ローソク足だけではトレード根拠が薄いから
- ローソク足の見方やパターンが複雑だから
- ローソク足が使われているのが日本だけだから
その1:過去の情報を確認できるに過ぎないから
ローソク足は、過去の価格の動きを可視化したものに過ぎず、未来の相場を予測できるわけではないと考えるトレーダーがいます。
ローソク足の基本的な使い方は、過去も同じようなパターンでローソク足が形成されたから、今回も同じようなパターンで価格が推移するだろうというものです。
しかし現在の価格が過去の値動きに影響されるとは限らないので、過去のパターンにあてはめた予測は役立たないと考えてしまうのです。
その2:どの時間軸のローソク足を確認すればいいか分からないから
ローソク足チャートは、1分足や1時間足、日足などさまざまな時間軸で表示できますが、どの時間軸を重視すればよいのか分からず、混乱してしまうトレーダーもいます。
たとえば、5分足では上昇トレンドに見えるのに、1時間足では下降トレンドになっている場合、「どの時間軸のローソク足を基準にすればいいのか?」という疑問が生まれます。
またローソク足は設定された時間枠で自動的に区切られますが、「その時間の区切り方自体に意味があるのか?」と疑問を持つ人もいます。
たとえば5分足のローソク足は5分間で区切られた価格から形成されますが、もし3分ズレて8分足にすると当然ローソク足の形は変わります。
したがって「少し時間軸を変えるだけで見え方も変わってしまうなら、ローソク足に意味があるのか?」と感じてしまうのです。
その3:ローソク足だけではトレード根拠が薄いから
ローソク足だけではトレード根拠が薄く、「だまし」に頻繁に遭ってしまうことからトレードで使っても意味ないと考えてしまいます。
また、ローソク足は確定するまでリアルタイムで形を変え続けます。
1分前まで陽線だったのに最後の数秒で陰線に変わるなど、時には数秒で大きく見方が変わってしまうことから、トレードの根拠にしづらいと感じてしまうのです。
その4:ローソク足の見方やパターンが複雑だから
ローソク足のパターンには多くの種類があります。
さらに同じローソク足の形であっても出現する位置や相場状況によって意味が変わるので、その扱いの複雑さから使い方が難しいと考えてしまいます。
たとえば、「首吊り線(ハンマー)」について考えてみましょう。
首吊り線と同じ形のローソク足であっても、相場状況によっては以下のように判断が変わるので、「〇〇の形だから売り」と一概に決めつけることはできません。
- 安値圏で出現した場合→反発のシグナル (買い)
- 高値圏で出現した場合→天井を示唆する売りシグナル(売り)
比べて、移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターはセオリーがあり見方もシンプルなので、ローソク足よりもインジケーターの方が使いやすいと感じるのです。
その5:ローソク足が使われているのが日本だけだから
海外では日本よりもローソク足が主流ではないという理由で、ローソク足を見るとマーケットにおける影響力が高い海外トレーダーの見方に合わせられないという意見があります。
ローソク足は日本で開発されたこともあり、世界的に見るとローソク足よりも「バーチャート」や「ラインチャート」が多く使われるケースがあります。
特にラインチャートはローソク足よりも視覚的にシンプルであることもあり、そのシンプルさを好むトレーダーも少なくありません。
【結論】ローソク足を見ることには意味がある
結論として、ローソク足を見ることには十分な意味があります。
チャートを見て値動きを理解することは、テクニカル分析の基礎であり欠かせません。
その中でもローソク足は単なる値動きだけでなく、実体やヒゲの長さから市場の心理を読み取れる点で非常に有効です。
また、移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターも価格をもとに算出されることから、ローソク足の見方を覚えることは、テクニカル分析の基礎を固めることにつながります。
確かにローソク足には「だまし」や「解釈の難しさ」などの課題がありますが、それでも 多くのトレーダーが活用しており、最も参考にされているテクニカル指標と言っても過言ではありません。
テクニカル分析においては多くのトレーダーに見られて意識されている方が過去のパターン通りに価格が推移する可能性が高いので、ローソク足を見ることには十分な意味があるのです。
意味のあるローソク足の使い方をするためのコツ
ローソク足が有効であることは理解していても、 正しく活用できなければ意味がありません。
ローソク足をトレードで有効に活用するためのコツとして、以下5つを抑えておきましょう。
- ローソク足の見方の基礎を覚える
- ローソク足のパターンを絞って覚える
- 複数の時間足におけるローソク足を確認する
- 他のテクニカル指標やインジケーターと組み合わせる
- 形成の確定を待ってからエントリーをする
その1:ローソク足の見方の基礎を覚える
まずは、以下のようなローソク足の基本的な見方を理解することが重要です。
- ローソク足の基本構造(4本値)
- ヒゲの長さと実体の大きさが示す市場心理
ローソク足は 大きく「実体」と「ヒゲ」 で構成されており、この2つから 4本値(始値・高値・安値・終値) が分かります。
また実体が大きければその方向への勢いが強い、上ヒゲが長いと上昇したが売り圧力に押されて下落したなど、市場心理を読み取ることもできます。
基本的なローソク足の見方について、以下の表でまとめたので覚えておきましょう。
ローソク足の種類 | 意味 |
大陽線 | 強い買い圧力(上昇トレンドの可能性) |
大陰線 | 強い売り圧力(下降トレンドの可能性) |
上ヒゲ長い陰線 | 高値で売られて押し戻された(天井の可能性) |
下ヒゲ長い陽線 | 安値で買われて押し戻された(底打ちの可能性) |
十字線 | 迷い相場 |
その2:ローソク足のパターンを絞って覚える
ローソク足のパターンには数多くの種類がありますが、 一度にすべてを覚える必要はありません。
迷わず取引判断をするためにも、まずは相場状況別に1~2個のパターンを抑えるようにしましょう。
相場状況 | パターン名 |
安値圏 | ピンバー(下ヒゲ長い陽線) |
包み足(陽線が陰線を包み込む) | |
トレンド途中 | 丸坊主(実体が長い陽線または陰線) |
高値圏 | 首吊り線(下ヒゲ長い陰線または陽線) |
包み足(陰線が陽線を包み込む) |
高値圏で現れるローソク足のパターンについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫高値圏で現れるローソク足の天井パターン8選|使いこなすためのコツも紹介
その3:複数の時間足におけるローソク足を確認する
ローソク足の分析を行う際は、1分足と15分足など、複数の時間足を組み合わせて分析すること(マルチタイムフレーム分析)が重要です。
たとえば、5分足で出現した下ヒゲの長い陽線が買いシグナルに見えても、1時間足では下降トレンドで買いの判断がうまく行かない可能性が低いというケースがあります。
相場の全体像を正確に把握するためにも、以下のような使い分けをしてローソク足を見ることを意識しましょう。
ローソク足の種類 | 意味 |
長期足(4時間足〜日足) | 全体のトレンドを把握する |
中期足(1時間足〜4時間足) | トレードの方向性を決める |
短期足(1分足〜15分足) | エントリー・エグジットのタイミングを決める |
その4:他のテクニカル指標やインジケーターと組み合わせる
ローソク足を使ってより根拠のある取引をするためには、他のテクニカル指標やインジケーターと組み合わせることが有効です。
たとえば、目立った安値に引いたサポートライン付近で下ヒゲが長い陽線が形成されると、より価格が反発する可能性が高いと判断できます。
ローソク足を使った分析で役立つ水平線の引き方については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードで機能するサポレジの引き方5選|サポレジを使ったトレード手法も解説
また、上昇トレンドの中で移動平均線にタッチして下ヒゲの長い陽線が形成された場合も価格が反発する可能性が高いと判断できます。
ローソク足はどのテクニカル指標やインジケーターとも相性がいいので、使い慣れているインジケーターと組み合わせると良いでしょう。
その5:形成の確定を待ってからエントリーをする
ローソク足は確定する前と後で形が大きく変わることがあるので、 形が確定したローソク足を根拠にエントリーをするようにしましょう。
たとえば以下では、結果的に日足チャートは陰線となったものの、1時間足チャートを見てみると上下に急変動が繰り広げられていたことが分かります。
ローソク足の形成途中で買いや売りの判断をすると値動きに翻弄されてしまう原因にもなるので、確定をしっかりと待つことが重要です。
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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
この記事では、「ローソク足が意味ない」と言われる5つの理由について詳しく解説しました。
確かに、ローソク足は過去の情報をもとに形成されるため、未来の値動きを保証するものではありません。
しかし、それでも多くのトレーダーがローソク足を活用し続けているのは、それがテクニカル分析の基礎であり、市場の心理を読み解くために有効だからです。
今記事で紹介したローソク足の使い方のコツはトレードの精度を向上させるために役立ちます。
ローソク足の基本を押さえたうえで、さまざまな分析手法と組み合わせて実践してみてください。