包み足とはらみ足とは?違いや見極めに役立つインジケーターも紹介

包み足とはらみ足は、どちらも2本のローソク足を組み合わせた代表的なプライスアクションです。

一見すると似たようなローソク足パターンではあるものの、表すシグナルは包み足は明確なトレンド転換や継続であるのに対して、包み足は相場の迷いと真逆です。

また、ローソク足が形成される際のトレーダーの心理的背景や出現する相場状況にも違いがあります。

この記事では、包み足とはらみ足について違いや見極め方、トレード戦略へ取り入れやすくするための対策方法などを以下の項目で詳しく解説します。

  • 包み足とは?
  • はらみ足とは?
  • 包み足とはらみ足の共通点
  • 包み足とはらみ足の違いとは?
  • 包み足とはらみ足はどちらのほうが優位性が高い?
  • 包み足とはらみ足は実体かヒゲのどちらで判断すればいい?
  • 包み足とはらみ足を使ったトレード手法
  • 包み足やはらみ足が意味ないと感じたときの原因と対処法
  • 包み足やはらみ足を使ってFintokeiに挑戦する
  • まとめ

包み足とは?

包み足とは、前日のローソク足を翌日のローソク足が実体ごとすっぽり包み込む形状のパターンを指します。

包み足の成立条件は、以下の通りです。

  • 前日のローソク足の高値と安値を、翌日のローソク足の高値と安値が包んでいる
  • 前日の高値または安値を、翌日のローソク足の終値が完全に超えている

包み足の特に重要な特徴は「実体」です。1本目と2本目の始値と終値の価格差が大きく、前日の値動きを圧倒するほどの勢いを翌日のローソク足が表しています。

トレンドの転換点のような価格の方向性が一気に変化する場面で包み足は現れることが多く、相場の反発点やトレンド転換のシグナルとして活用されます。

2種類の包み足

包み足には主に「陽線の包み足」と「陰線の包み足」の2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

  • 陽線の包み足:前日のローソク足を、翌日の陽線が完全に包み込む形
  • 陰線の包み足:前日のローソク足を、翌日の陽線が完全に包み込む形

陽線の包み足は、底値圏やサポートライン付近で出現すると上昇トレンドへの転換を示唆する強力な買いシグナルとなります。

一方で陰線の包み足は、高値圏やレジスタンスライン付近で出現すると、下落トレンドへの転換の可能性が高まるため売りポジションの検討材料となります。

包み足については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

包み足が最強とされる4つの理由とは?さらに最強にする活用方法も解説!

はらみ足とは?

はらみ足とは、翌日のローソク足が前日のローソク足の実体の中にすっぽり収まっている形状のパターンを指します。

2本目の始値と終値の範囲が1本目のローソク足の実体内にあり、なおかつ高値と安値も内側に収まっているのが理想的です。

はらみ足は主に相場の迷い・調整局面で出現しやすく、前日のトレンドに対して市場が一時的に様子見ムードに入っていることを示唆します。

相場がどちらかの方向へブレイクする予兆と考えられ、はらみ足を形成した次の価格変動に注目が集まります。

4種類のはらみ足

包み足と同様、はらみ足も1本目と2本目のローソク足の組み合わせによって以下の4種類があります。

  • 陽の陽はらみ:大陽線の中に小さな陽線が収まるパターン
  • 陽の陰はらみ:大陽線のあとに小さな陰線が収まるパターン
  • 陰の陽はらみ:大陰線のあとに小さな陽線が収まるパターン
  • 陰の陰はらみ:大陰線のあとに小さな陰線が収まるパターン

1本目と2本目のローソク足が同じである「陽の陽はらみ」と「陰の陰はらみ」は、強気相場や弱気相場の一服と見なされ、トレンドが継続する可能性が高いです。

一方で、1本目と2本目のローソク足が違う「陽の陰はらみ」と「陰の陽はらみ」はブレイク方向によってはトレンド転換をする可能性もあります。

包み足とはらみ足の共通点

包み足とはらみ足は、一見すると逆の形のローソク足パターンですが、どちらも相場の転換点やブレイクの兆しとして重視される点は共通しています。

特に注目されるのは、これらのパターンが高値または安値をブレイクするかどうかです。

包み足の場合、2本目のローソク足で高安値を大きく超える動きが出るからこそトレンドの反転サインとなりやすいです。

またはらみ足の場合、2本目のローソク足から上下どちらかにブレイクすることによって次の相場の方向性が決まるのです。

このように包み足とはらみ足を取引戦略に取り入れる際は、どちらも高安値のブレイクが重要になると覚えておきましょう。

包み足とはらみ足の違いとは?

包み足とはらみ足には共通点はあるものの、以下のような3つの違いがあります。

  • 見た目と表すトレードシグナル
  • 心理的背景の違い
  • 出現時の相場状況の違い

見た目と表すトレードシグナル

包み足とはらみ足の最も分かりやすい違いは、その見た目です。

包み足は2本目のローソク足が1本目の実体やヒゲをすべて外側から包み込む形になるので、ローソク足が「大→小」の順に見えます。

一方ではらみ足は2本目のローソク足が1本目の中にすっぽり収まる形なので、ローソク足が「小→大」の順に見えます。

一見小さな違いに見えるかもしれませんが、ローソク足の大小の順番が変わるだけで両者のパターンが示すトレードシグナルは以下のように全く異なるのです。

  • 包み足:トレンド転換や明確なトレンド継続
  • はらみ足:相場の迷い

心理的背景の違い

包み足とはらみ足は、見た目だけでなく市場参加者の心理状態にも大きな違いがあります。

包み足が形成される場面では、2本目のローソク足が前日の値動きを完全に打ち消すほどの勢いを持っており、買いまたは売りのどちらかが主導権を握ったことを示しています。

これは、前日のトレーダーたちのポジションを巻き込むような強い方向転換の意思表示であり、相場の基調が明確に変化し始めたことを意味します。

一方、はらみ足はトレーダーたちが次の方向性を探っている状態を表します。

2本目の足が前日の範囲に収まっているため、売り買いのバランスが拮抗しており、市場が一時的に迷っている状態といえます。

この「様子見ムード」は、やがてどちらかに価格が抜けたとき、ブレイクアウトの起点になる可能性を秘めています。

つまり包み足は強い決意と反転の勢いを、はらみ足は迷いとエネルギーの蓄積を反映している点で心理的背景に明確な違いがあります。

出現時の相場状況の違い

包み足とはらみ足は、出現する相場の状況やタイミングにも違いがあります。

包み足は、主にトレンドの終盤や天井・底値圏で現れることが多く、急激な反転のサインとして機能します。

例えば上昇トレンド中に陰線包み足が出現した場合、これまでの買いの勢いが終わり、売り圧力の強まりによる転換点となることが期待されます。

一方、はらみ足は相場が一時的にレンジに移行している局面や、トレンドの途中で発生しやすいのが特徴です。

例えば上昇トレンド中に陽の陰はらみが出現すると、一旦の調整や休憩と捉えられ、トレンドが再開する可能性があります。

つまりはらみ足は必ずしも反転の合図とは限らず、調整や継続の可能性も含んだ中立的なサインです。

したがって包み足は「反転重視」、はらみ足は「調整とブレイク前の兆し」として使い分けることで相場状況に応じた戦略が立てやすくなります。

包み足とはらみ足はどちらのほうが優位性が高い?

包み足はトレンド転換や明確なトレンド継続を表すのに対してはらみ足は相場の迷いを表しているので、トレードにおける優位性という観点では包み足のほうが強いシグナルです。

特に包み足がサポート・レジスタンスライン付近で出現した場合、トレンド転換の信頼性が高まります。

実際に、9月1日〜12月2日におけるドル円相場でトレンド転換を狙った包み足の逆張りの勝率を検証したところ、平均勝率が73%もあることが分かりました。

一方、はらみ足は市場が様子見の状態でありどちらに抜けるかが読めないため、エントリータイミングが難しくなります。

包み足の勝率については、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

包み足の勝率を検証|勝率を高めるための5つの方法も解説!

包み足とはらみ足は実体かヒゲのどちらで判断すればいい?

結論として、包み足とはらみ足はヒゲ込みで判断しても問題ありません。

セオリー通りの包み足とはらみ足は、2本目のローソク足が窓を開けてスタートすることが前提となっています。

しかし為替市場や仮想通貨市場のようにほぼ24時間365日通して取引がされている銘柄に関しては、窓が開くことが少なくセオリー通りの包み足やはらみ足が現れることは滅多にありません。

したがって実体中心で見つつ、ヒゲ込みであってもある程度セオリー通りの形状をしていれば包み足やはらみ足と判断してしまってもよいでしょう。

包み足やはらみ足を自動検出するインジケーターもおすすめ

包み足やはらみ足の見極めが難しいという方は、自動でローソク足のパターンを検出してくれるインジケーターを活用することもおすすめです。

例えば「TrueEngulfingCandleFormation」というインジケーターを使うと、以下のように包み足の出現に対して矢印でマークをしてくれます。

また「Inside OutBar_mtf」というインジケーターでは、包み足やはらみ足が出現した場所にドットを表示してくれます。

なお、上記のインジケーターはFintokeiの取引プラットフォームで使うことができますが、Fintokeiで提供しているものではありません。

包み足とはらみ足を使ったトレード手法

包み足やはらみ足は、サポートラインやレジスタンスラインとの組み合わせで活用することで精度の高いトレード戦略が可能になります。

特に反転を狙う場合、重要な価格帯で形成された包み足やはらみ足は、特にトレンド転換の信頼性を高める強力な根拠になります。

例えば下降トレンド中に価格がサポートラインに到達し、そこで陽線の包み足が出現した場合、売りの勢いが弱まって買い勢力が優位に転じるサインと判断できます。

はらみ足も、重要な価格帯付近で出現すれば相場がブレイクを試す前の静けさとして活用でき、上下どちらに抜けるかを見極めることで大きなブレイクアウトが期待できます。

包み足とはらみ足をトレード戦略に取り入れる場合は、価格水準とローソク足の形状の両方を根拠にすることを意識するようにしましょう。

包み足やはらみ足が意味ないと感じたときの原因と対処法

包み足やはらみ足が意味ないと感じたときは、上位足で確認できたものかを確認してみましょう。

5分足や15分足の下位足では包み足やはらみ足が頻繁に出現しますが、価格にノイズが多い分だましに遭う可能性も高まります。

一方で4時間足や日足などの上位足で出現する包み足やはらみ足は、より多くの市場参加者の意思が反映されているのでトレードシグナルとしての信頼性も高まるのです。

エントリーは短期足で行っても、環境認識は必ず上位足で確認する。これが、包み足やはらみ足のシグナルを活かし、トレードの精度と安定性を高める基本戦略となります。

包み足やはらみ足を使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介した包み足やはらみ足を活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

まとめ

本記事では、包み足とはらみ足の基本からその違い、優位性のある活用方法まで詳しく解説してきました。

包み足はトレンド転換のサインとして高い信頼性を持ち、特にサポートラインやレジスタンスラインと組み合わせることで、効果的なエントリーポイントとなります。

一方はらみ足は相場の迷いを表す中立的なパターンであり、ブレイクの予兆として次の値動きを予測する際に役立ちます。

どちらのパターンも、単体で使うよりも時間足やテクニカル指標との組み合わせが重要であり、環境認識を加えたうえで判断することが、だましを回避しトレードの精度を高める鍵となるのです。

この記事を参考にぜひ包み足やはらみ足を戦略的に取り入れ、Fintokeiのような環境で実践的に使いこなしながらプロトレーダーへの一歩を踏み出してみてください。

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