エリオット波動とフィボナッチの関係性を徹底解説!重要な数値やトレードでの使い方とは

エリオット波動とは、市場が形成する波のパターンに注目した相場分析理論であり、トレーダーであれば一度は興味を持ったことがあるでしょう。

エリオット波動を実践する際に、必ずでてくるのが「フィボナッチ」の概念です。

「エリオット波動とフィボナッチの関係性がよく分からない。」

「エリオット波動ではフィボナッチがなぜ重要なのか?」

エリオット波動とフィボナッチと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

エリオット波動で捉える波は、市場参加者の心理が反映されたことによって形成されるものです。

したがって、自然界のさまざまな現象に適用できる数学的な概念であるフィボナッチによって、波の動向を予測することができるのです。

この記事では、エリオット波動とフィボナッチの関係性や、実際のトレードでの使い方についてなどを、以下の項目で解説します。

  • エリオット波動とはどのような理論なのか?
  • そもそもフィボナッチとは
  • エリオット波動とフィボナッチはどのような関係がある?
  • エリオット波動と関係の深い2つのフィボナッチ
  • エリオット波動で特に重要なフィボナッチの数値は?
  • エリオット波動とフィボナッチを使ったトレード手法
  • エリオット波動とフィボナッチを使いこなすコツ
  • エリオット波動を使ってFintokeiに挑戦する
  • まとめ

エリオット波動とはどのような理論なのか?

エリオット波動とは、市場が形成する特定の波のパターンに注目した相場分析理論です。

具体的には、「相場は5つの上昇波(推進波)と3つの下降波(修正波)のサイクルを繰り返す」と、エリオット波動では定義されています。

またエリオット波動には、以下のような3つの原則があります。なお以下は上昇波に関するものです。

  • 第3波は最も短い波にならない
  • 第2波の安値が第1波の始点を下回らない
  • 第4波の安値が第1波の高値を下回らない

エリオット波動においては、上記の原則を守りつつ、フィボナッチ数列の比率に従って波が形成されるとされています。

エリオット波動が役に立つ理論なのかについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

エリオット波動は本当に使えない?6つの理由と対策方法を徹底解説

そもそもフィボナッチとは

エリオット波動を学ぶと必ずセットで登場するのがフィボナッチ数列の概念です。そもそもフィボナッチ数列とは何なのか、改めて整理しておきましょう。

フィボナッチ数列とは、以下のように前2つの数字の合計が次の数字となる数の列です。

例:1、1、2、3、5、8、13、21、34、55・・・

(1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8、5+8=13、8+13=21、13+21=34、21+34=55・・・)

このようなフィボナッチ数列は、実は自然界のさまざまな現象に適用できる数学的な概念であり、金融市場では価格の動きを予測するツールとしても使用されているのです。

フィボナッチ数列で特に有名な数字は「1.618」で、黄金比率とも呼ばれます。1.618は、隣り合う大きいほうの数字を小さいほうの数字で割ると出てきます。

例:1、1、2、3、5、8、13、21、34、55・・・

5÷3=1.667、8÷5=1.6、13÷8=1.625、21÷13=1.615、34÷21=1.619

また逆に、隣り合う小さいほうの数字を大きいほうの数字で割ると出てくる値「約0.618」も有名です。

例:1、1、2、3、5、8、13、21、34、55・・・

3÷5=0.6、5÷8=0.625、8÷13=0.615、21÷13=0.619、21÷34=0.617

これらの値は、エリオット波動でも登場する数値ですので、覚えておきましょう。

エリオット波動とフィボナッチはどのような関係がある?

エリオット波動とフィボナッチにどのような関係があるのか、具体的に見ていきましょう。

まずエリオット波動は、5つの上昇波(推進波)と3つの下降波(修正波)の合計8波で形成されています。

単なる偶然と疑ってしまいそうな考えですが、5と3と8はどれもフィボナッチ数列に含まれる数値です。

またフィボナッチ数列は、エリオット波動における波の長さや波の継続期間を予測するためにも役立ちます。

例えば、エリオット波動を形成する第1~5波(インパルス波)の長さは、フィボナッチの数値を用いて以下のように推測することができます。

  • 第3波は第1波に対して1.618倍の長さになることが多い
  • 第2波や第4波は第1波などに対して0.618倍の長さになることが多い

このように、フィボナッチ数値とエリオット波動を組み合わせることで、「波の終点」や「重要な価格ポイント」をフィボナッチ比率を用いて推測することができるのです。

エリオット波動と関係の深い2つのフィボナッチ

トレードで使われるフィボナッチに関するツールはさまざまありますが、その中でもエリオット波動と関係が深いのが以下の2つです。

  • フィボナッチ・リトレースメント
  • フィボナッチ・エクスパンション

それぞれをエリオット波動とどのように組み合わせるのかを詳しく解説します。

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントとは、フィボナッチ比率を用いてトレンド相場における反発や反落のポイントを見極められるテクニカル指標の一つです。

フィボナッチ・リトレースメントでは、一定の値幅に対するフィボナッチ比率(0.618、0.382、0.236など)がラインで表示されます。

フィボナッチリトレースメントを確認することで、エリオット波動における波の押しや戻りの位置を予測できるのです。

以下はドル円の週足チャートです。2021年10月からしばらくの間、113円付近でレンジ相場が続いたものの、上昇トレンドに移り、2022年10月には151.596円の高値を付けています。

113円から151円までを上昇の第1波とみなすと、オレンジの線(フィボナッチ比率:0.382)まで第2波が形成され、その後サポートになり第3波が形成されていることが分かります。

フィボナッチ・エクスパンション

フィボナッチ・エクスパンションとは「トレンド相場において価格がどこまで進むか」を予測するために役立つテクニカル指標です。

フィボナッチ・リトレースメントと違い、フィボナッチ・エクスパンションではエリオット波動の波がどこまで進むのかを予測できるようになります。

例えば、以下はナスダック100の4時間足チャートです。20,749ドル付近から下落トレンドが始まっています。

20,749ドルから19,497ドルまでを下降の第1波とみなしてフィボナッチ・エクスパンションを適用すると、青色の線(フィボナッチ比率:1.618)が綺麗にサポートになっていることが分かります。

また、ピンク色の線(フィボナッチ比率:2.618)も同様にサポートになったのち、エリオット波動の波が終了しています。

このように、フィボナッチ・リトレースメントは押し目買い・戻り売りの目安、フィボナッチ・エクスパンションは利確ポイントを設定する際に役立つのです。

エリオット波動で特に重要なフィボナッチの数値は?

フィボナッチにはさまざまな数値がありますが、どの数値がエリオット波動において特に重要なのかを以下にまとめました。

以下はフィボナッチ・リトレースメントにおいて重要な数値です。

  • 23.6%:価格が上昇後、23.6%戻ることが多い
  • 38.2%:価格がこの水準で反発することが多い
  • 50.0%:価格が半値分戻ることが多い
  • 61.8%:黄金比。重要なサポートやレジスタンスレベルとして機能する
  • 76.4%:弱いトレンドでは意識されることがある

また、以下はフィボナッチ・エクスパンションにおいて重要な数値です。

  • 100.0%:初期の値動き、またはトレンドの終点となる
  • 161.8%:黄金比。トレンドがどこまで伸びるかを示す
  • 261.8%:より強いトレンドが続く場合に意識されることが多い

勘の良い方は気づかれているかもしれませんが、50.0%はフィボナッチ比率ではありません。

しかし、50%は相場の参加者に「半値戻し」などと注目されていることもありよく機能するので、フィボナッチと一緒に使うことを意識しておきましょう。

相場状況に合わせて注目するフィボナッチの数値を変える

相場の状況に応じて、注目するフィボナッチの数値を変えることも重要です。

例えば、強い上昇トレンドでは、そこまで深い押し目を付けずに上昇する傾向にあります。

したがってフィボナッチ・リトレースメントを使う際は、23.6%や38.2%など小さめの数値に注目するほうが良いといえます。

エリオット波動とフィボナッチを使ったトレード手法

エリオット波動とフィボナッチを使ったトレードは以下の流れで進めます。

  1. エリオット波動で波のパターンを特定する
  2. フィボナッチ・リトレースメントで次の波を推測する
  3. フィボナッチ・エクスパンションで利確ポイントの設定

まずはチャート上で形成している波のパターンが、上昇波か下降波かを見極めて、相場の環境認識を行います。

上昇トレンドの場合、一度トレンドが終了したことを確認したタイミングで、最安値を起点にフィボナッチ・リトレースメントを引きます。これをエリオット波動における第1波と仮定します。

そしてフィボナッチの38.2%や61.8%のレベルで反発があれば、第3波を狙ってロングエントリーをします。

エントリー前には、利益確定のポイントを定めるために、フィボナッチ・エクスパンションも使っておきましょう。

利確ポイントとしては、第3波が伸びていくであろう、161.8%に設定するのがおすすめです。

エリオット波動とフィボナッチを使いこなすコツ

エリオット波動とフィボナッチを使いこなすためには、以下の2点を意識すると良いでしょう。

  • エリオット波動の取引経験を積むこと
  • インジケーターと組み合わせること

相場は常に変動しており、エリオット波動のセオリー通りに相場がなかなか推移しないこともあります。

したがって、どのようなパターンだとうまくいかないのかを見極めるためにも、エリオット波動を使った取引の経験を積んでいくことが重要です。

また波やエントリー・利確ポイントの特定が難しい場合は、インジケーターを組み合わせてみてもよいでしょう。

エリオット波動を使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介したエリオット波動を活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiのサービスを体験してみてください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!

まとめ

本記事では、エリオット波動とフィボナッチの関係性や重要なフィボナッチの数値、実際のトレードで使うコツに至るまで詳しく解説しました。

フィボナッチはエリオット波動の波の動向を見極めるのに非常に役立つ理論です。

中でもフィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクスパンションは、仕組みも簡単ですぐにトレードに取り入れられます。

フィボナッチのツールを使いこなしながら、エリオット波動を使った取引経験を積んでいきましょう。

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