バルサラの破産確率の活用方法とは?計算式や表の見方について徹底解説
長くトレードを続けていくためには、リスク管理が欠かせません。
勝率やリスクリワードなど簡単なデータをもとに、トレードにおける破産リスクを計算できるのがバルサラの破産確率なのです。
「バルサラの破産確率って何?」
「バルサラの破産確率の見方や活用方法は?」
バルサラの破産確率と聞くと、上記のような疑問を抱えているトレーダーも少なくないでしょう。
バルサラの破産確率とは、ある一定の条件下で取引を続けると将来破産してしまう確率を求められる数学的理論です。
数学的理論と聞くと難しく感じるかもしれませんが、表形式で一目で破産確率を把握できるため、初心者から上級者まで幅広いトレーダーが活用できます。
この記事では、バルサラの破産確率について、以下の8項目で詳しく解説します。
- バルサラの破産確率とは?
- バルサラの破産確率を計算するために必要な3つのデータ
- バルサラの破産確率の計算式とは
- バルサラの破産確率表を見てみる
- バルサラの破産確率表の使い方
- バルサラの破産確率をFintokeiで活用する方法
- バルサラの破産確率の注意点
- まとめ
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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
バルサラの破産確率とは?
バルサラの破産確率とは、ある一定の条件下で取引を続けると将来破産してしまう確率を求められる数学的理論です。
トレードにおける破産とは、資金がなくなってしまって取引を続けられなくなってしまう状況を指します。
バルサラの破産確率を使って破産確率を計算しておくことで、資金が尽きるリスクを避けながら長期的にトレードを継続するための計画を立てることが可能になります。
また後述する簡単な取引データで、トレードを続ける上でのリスクを定量的に算出できるため、多くのトレーダーがリスク管理の指標として活用しています。
バルサラの破産確率を計算するために必要な3つのデータ
バルサラの破産確率の計算には、以下3つの取引に関するデータが必要です。
- 勝率
- リスクリワード
- 資金率
勝率
勝率は、全取引の中で利益が出た取引回数の割合を示し、計算式は以下の通りです。
勝率=全取引回数 ÷ 勝った取引の回数 × 100%
例えば100回取引をして、勝ちトレード30回、負けトレード70回となった場合、勝率は30%(30回÷100回×100%)になります。
勝率が高ければ高いほど、トレードにおける成功の確率が高まりますが、単独で見てもリスク管理には不十分です。
例えば勝率が高くても、後述するリスクリワードが低ければ破産のリスクは高まるため、勝率を高めることだけに意識をとられすぎないことが重要です。
勝率とリスクリワードのどちらが大切かについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードで重視するべきなのはリスクリワードと勝率のどっち?
リスクリワード
リスクリワードとは、トレードにおける平均利益と平均損失の比率を指します。別名「ペイオフレシオ」とも呼ばれ、計算式は以下の通りです。
リスクリワード=平均利益額 ÷ 平均損失額
例えば100回取引(勝ちトレード30回、負けトレード70回)をして、合計利益額が90万円、合計損失額が70万円とします。
すると平均利益額は3万円(90万円÷30回)、平均損失額は1万円(70万円÷70回)となるので、リスクリワードは3(3万円÷1万円)になります。
上記例のようにたとえ勝率が50%を下回っていたとしても、リスクリワードが高ければトレードで勝つことが可能なのです。
トレードにおけるリスクリワードの重要性については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードにおけるリスクリワードの重要性|計算方法や理想の値
資金率
資金率は、口座残高に対して1回のトレードでリスクにさらす資金の割合を指します。別名損失許容率とも呼ばれ、計算式は以下の通りです。
資金率=損失許容額 ÷ 口座残高 × 100
例えば、口座残高が10万円で、1回のトレードで1万円の損失を許容する場合、資金率は10%(1万円÷10万円×100%)となります。
資金率が高いと、少ない連敗で資金が大幅に減少するリスクがあり、破産確率が高まるため、適切な資金率を設定することが重要です。
バルサラの破産確率の計算式とは
バルサラの破産確率は、先ほど紹介した3つのデータを組み合わせて以下のように求められます。
x = px^(1+k) + (1-p)
ただし条件として0 < x < 1が成り立ち、pは勝率、kはリスクリワードを表します。
そしてxをもとに、以下のようにしてバルサラの破産確率が計算されます。
バルサラの破産確率=x^(n/b)
なおnは取引資金、bは資金率を表します。
上記の計算式を活用して人力で破産確率を求めるのは非常に難しいため、通常は計算ソフトやExcelを使用して求められます。
ただし計算式をわざわざ覚える必要はありません。
後述するExcelで計算、表示したバルサラの破産確率表が視覚的で使いやすいので、そちらを活用してみてください。
バルサラの破産確率表を見てみる
バルサラの破産確率表とは、勝率、リスクリワード、資金率の3つの要素を基に、破産確率を表形式で示したものです。
バルサラの破産確率表を活用することで、計算式などを使わなくても破産確率を簡単に確認できます。
以下は資金率10%(右上にリスク割合10%と表示)で作成したバルサラの破産確率表です。
例えば勝率(横軸)が55%、リスクリワード(縦軸)が0.5の場合の破産確率は100%、つまりそのまま取引を続けると必ず資金がなくなることを意味しています。
一方で、勝率を55%のままリスクリワードを4.5以上にまで高めると、破産確率は0%になります。
リスクリワードと勝率のバランスが破産確率に大きな影響を与えることが、バルサラの破産確率表からも分かります。
資金率20%の表と比較
資金率を変えるとどのように破産確率が変わるのか見ていきましょう。
以下は資金率20%で作成したバルサラの破産確率表です。
結論として、資金率を10%から20%に上げると、破産確率が顕著に上昇します。
先ほどの勝率55%について資金率20%でも確認してみると、どれだけリスクリワードを高めても破産確率が0%にならないことが表から読み取れます。
このように許容損失額(資金率)を高く設定すると、その分リスクが増加し、破産確率も高まることが理解できます。
バルサラの破産確率表の使い方
バルサラの破産確率表をどのようにトレードで活用すればいいのか、手順に沿って解説します。
- 資金率を2%以下に設定する
- 破産確率1%以下を目指す
- 勝率とリスクリワードを見直す
資金率を2%以下にする
まずはバルサラの破産確率表を作成するための「資金率」を設定しなければなりません。
資金率は2%以下に設定することが推奨です。
なぜなら1回のトレードでリスクにさらす資金を口座残高の2%以内に抑えることが安定したトレードを続けられる基準(通称「2%ルール」)として知られているからです。
実際に、資金率2%でバルサラの破産確率表を作成しました。
資金率が10%の表と比べて、破産確率が0%の領域が明らかに増えていることが分かります。
資金率が2%であれば、勝率が45%程度でもリスクリワードを1.5以上に保つことで、破産確率をほぼゼロに抑えることができます。
資金管理の2%ルールについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫資金管理の2%ルールとは?利用するメリットや実践方法を解説!
破産確率1%以下を目指す
表が完成したら、一体どれくらいの破産確率を目指すべきなのか迷う人もいるでしょう。
破産確率が1%以下が、トレーダーが長期的に生き残るために必要な安全圏と考えてよいです。
破産確率が1%以下だと、まず数回のトレードで破産することはありませんので、取引を何度も行うことができ、その結果として手法本来の期待値を積みあげられます。
また後から資金管理や手法のつめが甘いと感じた場合であっても、資金が十分に残っているのでその結果をみて取引戦略の見直しや調整も可能なのです。
勝率とリスクリワードを見直す
バルサラの破産確率を低く保つためには、勝率とリスクリワードのデータを日々記録して、バランスを最適化することが重要です。
高い勝率と高いリスクリワードの両方を達成できれば理想的ですが、実際にはその両立は難しいことが多いです。
したがって以下の2つから選択することになります。
- 勝率は低いが、リスクリワードが高い手法
- 勝率は高いが、リスクリワードが低い手法
まずはリスクリワードを優先した取引手法を確立するようにしましょう。
なぜなら、リスクリワードは勝率に比べてコントロールがしやすいからです。
特にリスクは自分で制御しやすいです。
例えば、損失を限定するための逆指値を設定することで、リスクを限定的に保ちながら、利益を最大化するトレードができます。
一方で、勝率は相場環境によって大きく変動します。
例えば、トレード手法が相場に合わない場合、勝率が急落することもあり得るため、安定的な結果を得るためにはリスクリワードの改善が効果的です。
バルサラの破産確率をFintokeiで活用する方法
Fintokeiのプランでは、1日の損失率を5%以内、全体の損失率を10%以内といったように、損失率に関する条件が設定されています。
何回も連続して損切りとなる可能性があることを考慮すると、Fintokeiでは資金率を1%以内に抑えるようにしましょう。
資金率1%で作成したバルサラの破産確率表は以下になります。
資金率1%の表から、Fintokeiを活用する際に推奨される勝率とリスクリワードの組み合わせは以下の通りです。
- 勝率40%:リスクリワード2.0以上
- 勝率45%~50%:リスクリワード1.5以上
- 勝率55%~60%:リスクリワード1以上
上記のような数値を目指せるような取引手法や取引スタイルを確立することを意識するようにしましょう。
FIntokeiのプロトレーダーが使う取引手法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫Fintokeiのプロトレーダーになるために使える取引手法を解説!
バルサラの破産確率の注意点
バルサラの破産確率をトレードで活用する際は以下の2点に注意するようにしましょう。
- 勝率は低くなることを想定しておく
- メンタルを安定させる
勝率は低くなることを想定しておく
相場環境は常に変動しており、その結果、勝率が低くなることがあります。
例えば、突然のトレンド転換や予測不可能なイベントが発生した場合、過去の勝率が将来も続くとは限りません。
勝率が下がると、破産確率も高くなってしまう点は事前に想定しておかなければなりません。
たとえ勝率がある程度下がっても、破産確率が1%以内になるようにリスクリワードや資金率を設定しておくようにしましょう。
メンタルを安定させる
バルサラの破産確率は、あくまで取引手法の期待値を検証通りに発揮できた場合に破産する確率を表しています。
メンタルの乱れによって、リスク管理が甘くなったり、利益確定を早めてしまったりすると、表の数値が意味をなさなくなってしまう点には注意が必要です。
バルサラの破産確率をトレードで活かすためには、メンタルを安定させることも意識するようにしましょう。
まとめ
バルサラの破産確率について、計算に必要なデータから算出方法、表の見方や実際の活用方法まで詳しく解説しました。
トレーダーとして長く生き残るためにはリスク管理は欠かせません。
バルサラの破産確率を活用すると、リスク管理がうまくできているのかが定量的に分かるようになるので、リスク管理をより効率的に行えるようになります。
適切な資金率を設定し、勝率とリスクリワードのバランスを日々見直して、冷静にトレードを続けることが長く生き残るための秘訣です。
バルサラの破産確率を活用して、長期的に安定したトレードを目指してください。