高値圏で現れるローソク足の天井パターン8選|使いこなすためのコツも紹介

相場の天井を見極めることは利益確定の目安を見つけたり、売りエントリーをしたりする際に欠かせません。

しかし上昇トレンドがどのタイミングで終わり、反転の兆しが現れるのかを判断するのは難しいものです。

特に、買いの勢いが強いと「まだ上がるかもしれない」と思いがちですが、ローソク足の形状を分析することで、天井圏での売りシグナルを見極められる可能性を高められます。

この記事では、相場の天井を示唆する代表的なローソク足パターンについて、以下の項目で詳しく解説します。

  • 相場の天井で見られるローソク足の単体パターン3選
  • 相場の天井で見られるローソク足の組み合わせパターン5選
  • ローソク足の天井パターンを見極めるためのポイント
  • ローソク足の天井パターンを使ってFintokeiに挑戦する
  • まとめ

相場の天井で見られるローソク足の単体パターン3選

相場の天井で見られるローソク足の単体パターンとして、以下の3つを紹介します。

  • 長い上ヒゲの陰線
  • 大陰線
  • 十字線

長い上ヒゲの陰線

相場の天井付近で現れる長い上ヒゲの陰線は、価格が上昇したものの、その後大きく売り込まれたことを示します。

したがって、この長い上ヒゲを見て売り勢力が増加することから、上昇トレンドが終了し、反転下落のシグナルとなる可能性が高いです。

長い上ヒゲの陰線のイメージ図

2022年のポンド円日足チャートを見ると、長い上ヒゲの陰線が大幅下落のきっかけとなっていることが分かります。

長い上ヒゲの陰線のチャート例

なお、上ヒゲの長さが売り圧力の強さを表しているので、陰線だけではなく陽線でも下落する場合もあります。

大陰線

実体が大きい大陰線は、相場の高値圏で出現すると強い売り圧力のサインとなり、上昇トレンドが終焉する可能性が高いローソク足となります。

特に、これまで形成された数本分の陽線による上昇を打ち消すほどの大陰線は、シグナルとしての信頼度が高いです。

大陰線のイメージ図

2024年8月のユーロポンド日足チャートを見ると、大陰線が形成され、それが下落の引き金となりました。

またその後も実体が大きめの陰線が複数出現していることから、強い下落トレンドであることも分かります。

大陰線のチャート例

大陰線については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

大陰線とは?高値圏で発生するなど4パターンの見極め方を徹底解説

十字線(寄引同時線)

十字線(寄引同時線)とは、始値と終値がほぼ同じ価格で確定して十字の形をしたローソク足です。

相場の天井圏で出現すると、今まで強かった買い圧力と同程度の売り圧力が出てきたことを示しているので、トレンドの転換が近いシグナルとなります。

十字線(寄引同時線)のイメージ図

2023年3月のナスダック100日足チャートを見ると、上昇トレンドの天井圏で十字線が複数形成された後、一時的な下落が発生していることが分かります。

十字線(寄引同時線)のチャート例

相場の天井で見られるローソク足の組み合わせパターン5選

相場の天井では、単体のローソク足パターンだけでなく、複数のローソク足が組み合わさることで、より強い反転シグナルを形成するケースもあります。

相場の天井圏で見られる代表的なローソク足の組み合わせパターンとして、以下の5つを紹介します。

  • 首吊り線
  • はらみ足
  • 陰線の包み足
  • かぶせ線
  • 三羽烏(黒三兵)

首吊り線

首吊り線は、上昇トレンドの高値圏で出現する実体が小さく下ヒゲが長いローソク足です。

通常下ヒゲが長いローソク足は買い圧力が強いことを表すのですが、首吊り線が形成された次のローソク足が首吊り線の下ヒゲを打ち消すほどの陰線になるケースがあります。

そうなった場合、買い圧力を上回るほど強い売り圧力が発生したと判断できるので、反転下落のシグナルとなります。

首吊り線のイメージ図

2024年8月のユーロポンド日足チャートを見ると、首吊り線の出現後、価格が大きく下落していることが分かります。

首吊り線のチャート例

首吊り線については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

首吊り線とは?相場の天井を表す理由や成功確率を検証

はらみ足

はらみ足は、前のローソク足が持つ大きな実体の中に、次のローソク足が丸々収まるパターンです。

強い上昇トレンドによって形成された大きな陽線の中に、次のローソク足が収まるほど小さいということは値動きが縮小していることを表しています。

したがって、その後に大きな陰線が形成されるようなことがあれば、次のトレンドは下落に傾くケースが多くなるのです。

はらみ足のイメージ図

2024年6月のダウ30日足チャートを見ると、はらみ足の出現後が一時的な下落につながっていることが分かります。

はらみ足のチャート例

陰線の包み足

包み足とは、前のローソク足を次のローソク足が完全に包み込むパターンであり、はらみ足とは形が逆のローソク足です。

特に陰線で包み込むパターンは売り圧力がかなり強いと判断することができるので、信頼性の高い天井シグナルとなります。

陰線の包み足のイメージ図

包み足の2本のローソク足を組み合わせると、上髭の長いローソク足となることからもシグナルの信頼性が高いことがわかるでしょう。

2024年4月の日経平均株価日足チャートを見ると、陰線の包み足が下落の最終要因となり、大幅な下落につながっていることが分かります。

陰線の包み足のチャート例

包み足については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

包み足が最強とされる4つの理由とは?さらに最強にする活用方法も解説!

かぶせ線

かぶせ線とは、前のローソク足よりも高値で寄り付いたものの、終値は前のローソク足の実体の中で確定するパターンです。

高値で寄り付くほど一時的に買いが強くなったものの、その窓を埋める形で急落したことを表しているので、天井のシグナルとして機能しやすいです。

かぶせ線のイメージ図

かぶせ線の2本のローソク足を組み合わせると、上髭の長い陽線のローソク足となることからもシグナルの信頼性が読み取れます。

2022年11月のAppleの日足チャートを見ると、ローソク足が3本かけてかぶせ線を形成した後、大幅な下落につながっていることが分かります。

かぶせ線のチャート例

三羽烏(黒三兵)

三羽烏(黒三兵)は、3本の連続した陰線で構成されるローソク足のパターンです。

3本の連続した陰線が形成されるということは、売り圧力が一貫して強い状態を表しているので相場の天井シグナルとなります。

首吊り線や上ヒゲの長いローソク足の後に形成されるケースも多く、出現頻度も高いです。

三羽烏のイメージ図

2023年11月のドル円の日足チャートを見ると、三羽烏が出現後に少し価格は上昇したものの、ダブルトップを形成して下落していることが分かります。

三羽烏のチャート例

ローソク足の天井パターンを見極めるためのポイント

天井圏で今回紹介したローソク足のパターンが出現しても、「だまし」となって相場が反転しないケースもあります。

信頼性の高いローソク足の天井パターンを見極めるためのポイントとして、以下の4つを解説します。

  • 上位足のローソク足を重視する
  • ローソク足の形成過程にも注目する
  • 出来高が伴っているか確認する
  • インジケーターやチャートパターンと組み合わせる

上位足のローソク足を重視する

1分足・5分足などの短期足ではノイズが多く、天井パターンがダマシになる可能性が高いです。

一方で、4時間足・日足・週足などの上位足では、長期間の市場参加者の意志が反映されやすく、天井パターンの信頼性が高まります。

したがって、短期足を軸に取引を行うトレーダーであっても、取引でローソク足を重視する際は上位足も確認しておくことが重要です。

目安としては、エントリーの参考にする時間足の2つ上ぐらいの時間足を確認することがオススメです。

ローソク足の形成過程にも注目する

ローソク足の形だけでなく、どのようにしてそのローソク足が形成されたかを確認することは、より正確なトレンド転換を判断するために重要です。

たとえば、同じ上ヒゲの長い陰線のローソク足であっても、以下のように形成過程が異なれば、売買判断も変わってきます。

ローソク足の形成過程のイメージ図

ローソク足が一気に形成されたのか、徐々に形成されたのかなど、上位足のローソク足をもとに細かい時間足の値動きも確認しておくことが天井を見極めるためのポイントです。

出来高が伴っているか確認する

ローソク足の天井パターンが発生しても、出来高の伴わない場合はシグナルとしての信頼性がそこまで高くありません。

長い上髭の陰線、三羽烏などの天井圏でのローソク足パターン形成とともに、出来高が急増していると強い売り圧力がかかっている可能性が高いので信頼性も高まるのです。

一方でも出来高が増えていなければ、市場参加者が少なく、ダマシの可能性が高まります。

ローソク足の形状に加えて、その中に中身が伴っているかの確認手段として出来高は非常に重要です。

インジケーターやチャートパターンと組み合わせる

ローソク足の天井パターンをインジケーターやチャートパターンを組み合わせると、だましを回避できる可能性がより高まります。

インジケーターの中でも、特に相場の過熱感を把握できるオシレーター系インジケーターは天井パターンとの相性が抜群です。

たとえば以下のチャートでは、首吊り線が出現したタイミングでRSIが買われすぎ水準である70を上から下回った後、大きな下落が発生しています。

インジケーターやチャートパターンと組み合わせ

また、天井パターンのローソク足が三尊天井(ヘッドアンドショルダー)やダブルトップの一部となっている場合もあります。

そのような場合、チャートパターンがセオリー通り形成される可能性が高く、下落シグナルとしての信頼性が高まります。

ローソク足の天井パターンを使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介したローソク足の天井パターンは、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!

まとめ

本記事では、相場の天井を示すローソク足パターンについて解説しました。

まずはローソク足の単体パターン3つを覚えた後、5つの組み合わせパターンをマスターすることでローソク足の本質に関する理解を深めつつ、トレードにも反映しやすくなります。

またローソク足の分析に慣れてきたら、上位足の確認や、出来高・インジケーター・チャートパターンとの組み合わせにも力を入れるとより取引の精度を高められます。

ぜひ実際のチャートでこれらのパターンを探し、売買戦略に取り入れてみてください。ローソク足の分析スキルを磨き、より精度の高いトレードを目指しましょう。

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