ファンダメンタル分析は本当に意味ないのか?意味がない理由や本当の使い方を徹底解説!
ファンダメンタル分析は、経済動向から相場を予測する分析方法であり、テクニカル分析とともに相場の動向を読み解くための重要な分析方法として知られています。
ただしテクニカル分析と違って、ファンダメンタル分析は取得するまでの難易度が高く、そのため利益に直結しにくいのです。
「ファンダメンタル分析って本当に意味があるのか?」
「ファンダメンタル分析を使って利益を上げられるの?」
ファンダメンタル分析を学んだことがある方の中には、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論、ファンダメンタル分析は為替相場において有効な相場分析であり、特に中長期のトレードにおいて大きな力を発揮します。
この記事では、ファンダメンタル分析の基本から意味がないと言われる理由、使う際の注意点に至るまで詳しく解説していきます。
- ファンダメンタル分析とは
- ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違い
- ファンダメンタル分析は意味ないと言われる3つの理由
- ファンダメンタル分析は結局意味ないのか
- ファンダメンタル分析を重視すべきは中長期取引
- ファンダメンタル分析で確認するべき重要指標
- ファンダメンタルズ分析を使う際の注意点
- まとめ
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Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
ファンダメンタル分析とは
ファンダメンタル分析とは、各国の経済状況や政治的、地政学的なニュースなどの経済動向から、相場の動向を予測する分析方法です。
ファンダメンタル(fundamental)には、「基礎」という意味があることからも、GDP(国内総生産)や物価上昇率など経済の基礎的な要素を幅広く分析して、今後の相場動向を予測します。
例えば、ある国の経済が好調であることがファンダメンタル分析より確認できれば、その国の通貨が今後も上昇する可能性があると判断できます。
逆に、経済が不安定であれば、その国の通貨は弱くなる可能性があると判断できるのです。
ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違い
相場分析方法には、ファンダメンタル分析の他に、テクニカル分析という手法もあります。
テクニカル分析とは、過去の価格動向を主にしたチャートデータを基に、今後の相場動向を予測する分析方法です。
ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違いについて以下の表でまとめました。
比較項目 | ファンダメンタル分析 | テクニカル分析 |
重視する指標 | 金融政策、経済指標、政治イベントなど | チャート、テクニカル指標 |
習得難易度 | 高い | 比較的簡単 |
相場ですぐに使えるか | 結果が出るまで時間がかかりやすい | 結果に反映されやすい |
向いているトレードスタイル | 中長期トレード | 短期トレード |
ファンダメンタル分析とテクニカル分析の使い分けについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫テクニカル分析とファンダメンタル分析どっちを使うべき?使い分け方を解説!
ファンダメンタル分析は意味ないと言われる3つの理由
ファンダメンタル分析は、以下の3つの理由から相場分析に活用しても意味がないと言われることがあります。
- 経済情報はすでに相場に織り込まれているから
- 利益に直結しづらいから
- 個人トレーダーの分析には限界があるから
経済情報はすでに相場に織り込まれているから
ファンダメンタル分析で確認する経済情報はすでに市場価格に織り込まれているという点が、ファンダメンタル分析は意味がないとされている理由の1つです。
これは、多くのトレーダーに活用されている相場分析理論であるダウ理論の第1原則にもある「チャートはすべてを織り込む」という考え方でも根拠づけられています。
市場の価格が公開されている経済データやニュースをすべて反映しているのであれば、テクニカル分析のみで事足りるという考えを持つトレーダーもいるのです。
また経済情報が価格に織り込まれるのであれば、経済情報を追いかけているだけでは、相場の動きを後追いする形になりやすいというデメリットもあります。
利益に直結しづらいから
ファンダメンタル分析は、GDPや物価上昇率、雇用統計、中央銀行の政策など、複数の指標を多角的に分析する必要があり、その習得には時間と手間がかかります。
またファンダメンタル分析をしっかりと使いこなしてトレードで利益を上げるためには、基礎知識を一つずつ身に付けるだけでは足りません。
それぞれの知識を時系列で理解し、今後の展開を予測するスキルも必要です。
一方、テクニカル分析は初心者にも比較的理解しやすく、利益に直結しやすいです。
そのため、テクニカル分析である程度利益を出せているトレーダーの中には、ファンダメンタル分析を学ばなくても勝てているという理由から、意味がないと考える人もいます。
個人トレーダーの分析には限界があるから
機関投資家やプロのトレーダーは、チームを組んで多角的に経済情報を分析し、膨大なリソースを使って取引を行います。
これに対し、個人トレーダーは1人で経済データの分析を行わなければならず、ファンダメンタル分析にかけられる時間やリソースが限られています。
したがって機関投資家やプロのトレーダーと同じレベルの分析を個人トレーダーが行うことは非常に難しいです。
ファンダメンタル分析は結局意味ないのか
結論から言うと、ファンダメンタル分析は意味があります。
まず第一に、ファンダメンタル分析とテクニカル分析は、それぞれ異なる目的を持つ分析手法です。
具体的には、ファンダメンタル分析は「何を取引するのか」、テクニカル分析は「いつ取引をするのか」を判断するための情報を得るために使います。
したがって、ファンダメンタル分析を習得し、テクニカル分析と組み合わせられるとより精度の高い取引が可能となるのです。
また相場において強い上昇トレンドを発生させるためには、経済の長期的な成長が不可欠です。
ファンダメンタル分析は、テクニカル分析では網羅的に把握しづらい経済の大きなトレンドを理解するための重要なツールにもなります。
ファンダメンタル分析を重視すべきは中長期取引
ファンダメンタル分析を重視すべきなのは、スイングトレードやポジショントレードなどの中長期取引を行うトレードスタイルです。
相場における中長期トレンドを作り出すのは、やはり経済や政治、金融政策の動向です。
したがってスイングトレードやポジショントレードを行う際には、ファンダメンタル分析で確認した中長期トレンドへの順張り取引が最も勝率が高くなります。
一方、スキャルピングやデイトレードなどの短期取引では、ファンダメンタル分析の比重は小さくなります。
なぜなら、相場を大きく動かすようなニュースは日常的に発生するわけではなく、短期間の相場の動きは、主に市場の需給バランスや投資家の心理によって決まるからです。
ただし、短期取引においても経済指標の発表や中央銀行の政策変更などがあれば、テクニカル分析だけではカバーしきれない大きな価格変動が起こることがあります。
したがって、短期トレーダーであっても、主要な経済イベントには注意を払っておくことが重要です。
このようにトレードスタイルに合わせて分析方法の比重を変えることがトレードスキルを高めるコツです。
ファンダメンタル分析で確認するべき重要指標
為替相場でファンダメンタル分析を活用する場合に、確認するべき重要指標について以下の表にまとめました。
重要指標 | 概要 |
金融政策発表 | 各国の中央銀行(FRBB、ECBなど)が発表する金融政策は、為替相場に大きな影響を与えます。特に政策金利の変更は通貨価値に直結します。 |
GDP(国内総生産) | GDPは、その国の経済規模を示す重要な指標であり、経済成長率を測るために使用されます。GDPが成長している国は、経済が順調であると判断され、その国の通貨が強くなることが予想されます。 |
物価上昇率(インフレ率) | 物価上昇率は、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)などで測定されます。インフレが進行している国では、中央銀行が金利を引き上げる可能性が高まり、それが通貨価値に影響を与えることがあります。 |
雇用統計 | 特に米国の非農業部門雇用者数は、世界的に注目される指標であり、発表直後は相場が大きく動くことが多いです。雇用が増加している場合、その国の経済は堅調と見なされ、通貨が強くなる傾向があります。 |
ファンダメンタルズ分析を使う際の注意点
ファンダメンタルズ分析を使う際の注意点を実際のチャートを用いてみていきましょう。
2024年8月21日に、2023年4月~2024年3月までの1年間における、米雇用統計について年次改定の推定値が発表されました。
約100万人の下方修正が予測されていましたが、結果は約82万人の下方修正とされました。
予測よりも下方修正幅が少なかったことを受け、一時的にドル円は買われました。しかしすぐに上髭をつけて下降に転じています。
今回は1つの経済指標を確認するだけでは、だましが発生する可能性があるといういい例です。
長期チャートを見てみると、米国の景気後退懸念と日本銀行による為替介入警戒を主な要因とした長期トレンドが続いていました。
したがって年次改定の推定値が発表された際の急上昇は、長期チャートにおける絶好の売り場だと捉えることが可能なのです。
このように経済指標は時系列と、指標が持つ影響力の大小に注意しなければなりません。
まとめ
ファンダメンタル分析は、為替相場の根本的な要因を理解し、中長期的なトレンドを把握するための強力な手法であり、決して意味がないわけではありません。
各国の経済指標や政策動向を正しく分析し、それに基づいて取引を行うことで、相場の大きな流れに乗りやすくなります。
特に、ファンダメンタル分析とテクニカル分析を併用することで、取引のタイミングを見極めつつ、取引する通貨ペアの選定に確信を持つことができます。
短期的な相場の変動に惑わされず、長期的な視点を持って市場を捉えることが取引成功への鍵です。
ただし、ファンダメンタル分析は習得に時間がかかり、情報の遅延や信頼性などの課題もある点も事実です。
日々学習を続けて知識を積み上げ、ファンダメンタル分析を最大限に活用することで、安定したトレード結果を目指しましょう。