大衆心理を理解する3つの方法|トレードで役に立たないは嘘
トレードにおいて、大衆心理を理解することが重要だと聞いたことがあるトレーダーも多いでしょう。
「大衆心理がどう相場に影響を与えるのか?」
「大衆心理を知ることで、トレードにどんなメリットがあるのか?」
「大衆心理」と聞くと、上記のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
結論として、多くの市場参加者の感情や行動を反映する「大衆心理」は、トレンドや大きな価格変動を引き起こす大きな要因の1つなのです。
したがって大衆心理を理解できると、相場に対する理解度が深まるだけでなく、相場でより有利に立ち回れるような取引戦略を立てられるようにもなるのです。
この記事では、トレードにおける大衆心理について以下の8つの項目で詳しく解説します。
- 大衆心理とは
- 大衆心理を理解することが重要な3つの理由
- 相場における大衆心理は嘘なのか
- 相場においてよく現れる5つの大衆心理
- 大衆心理が意識されやすい2つの相場とは
- 大衆心理が意識されやすい2つの相場とは
- 大衆心理を読み取る3つの方法
- まとめ
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≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
大衆心理とは
大衆心理とは、多数の人々が同じような考え方や行動をとる心理的な傾向を指します。
実は、相場価格が変動する大きな要因の1つが大衆心理なのです。
例えば、世界的な政治不安や経済危機の際には、「安全資産」として認識されている円が買われる結果、相場が全体的に円高になるケースが過去には何度も見られました。
これも多数の人々がリスク回避の心理を強めた、つまり大衆心理の結果として相場が変動した一例と言えるのです。
大衆心理を理解することが重要な3つの理由
以下の3つの理由から、トレードにおいて大衆心理を理解することが重要です。
- 相場は大衆心理によって動いているから
- 相場においてより有利に立ち回れるようになるから
- 大口トレーダーの動向を探れるから
その1:相場は大衆心理によって動いているから
大衆心理を理解できると、なぜ相場がこのような値動きをしているのか、その流れや仕組みを理解することができるのです。
相場の動きは、しばしば大衆心理によって大きく左右されます。
例えば、相場参加者の多くが経済を楽観視すると、みんなが買い注文を増やして価格が上昇します。
このように、相場は投資家の心理によって動いているため、大衆心理を把握することが、相場の動きそのものを知る手掛かりになるのです。
その2:相場においてより有利に立ち回れるようになるから
大衆心理をトレードでうまく活用できれば、相場においてより有利に立ち回れるようになります。
例えば、大衆心理が一方に傾いた場合に形成されるトレンドにうまく乗ることができれば、比較的簡単に利益を得ることができます。
また相場で継続的に利益を上げ続けることができるトレーダーの数は、実はごくわずかです。
したがって、大多数の投資家と同じ心理で取引をしていると、長期的に利益を上げ続けることは困難なのです。
相場状況によっては、大衆心理とは逆の行動を選択することで、より有利に相場で立ち回れることもあります。
その3:大口トレーダーの動向を探れるから
大衆心理を理解することは、個人トレーダーの考えを把握できるだけでなく、大口トレーダーの動向を探るためにも役立ちます。
機関投資家やヘッジファンドなどの大口トレーダーは、個人トレーダーの動向を巧みに利用し、利益を上げようとすることがよくあります。
特に、個人トレーダーのポジションが大衆心理によって極端に偏っている場合、逆の動きを仕掛けて大量のロスカットを誘発させ、市場を大きく動かすことがあるのです。
したがって大衆心理を理解すると大口トレーダーの動向を予測できるようになるので、より有利なポジションをとることが可能になります。
相場における大衆心理は嘘なのか
相場において、大衆心理を把握することが無意味であると考える人もいますが、これは間違った認識です。
先ほども解説した通り、大衆心理は相場価格や大口トレーダーの動向を理解する上で非常に重要であり、トレードにおいて役に立つことは間違いありません。
「大衆心理は嘘」だと言っているトレーダーは、大衆心理の把握の仕方が間違っていたため、うまくトレードで使いこなせなかった可能性が考えられます。
また自身も知らないうちに大衆心理に巻き込まれてしまった可能性もあるので、これから解説する大衆心理状況についてしっかりと把握しておきましょう。
相場においてよく現れる5つの大衆心理
相場においてよく現れる、以下5つの大衆心理について解説します。
- プロスペクト理論
- サンクコスト効果
- アンカリング効果
- 認知的不協和
- ヒューリスティック
その1:プロスペクト理論
プロスペクト理論とは、同等の価値であっても利益よりも損失を重く受け止める傾向があるという心理です。
投資家は利益を得るとすぐに確定したくなりますが、損失が発生するとそれを認めたくないという感情が働きポジションを長く保持する傾向があります。
つまり多くのトレーダーが陥りがちな「損小利大」の原因をプロスペクト理論で説明することができるのです。
プロスペクト理論の克服方法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードにおけるリスクリワードの重要性|計算方法や理想の値
その2:サンクコスト効果
サンクコスト効果は、既に投じた資金や時間を正当化するために、その行動を続けてしまう心理です。
例えば、直近のトレードで大きな損失を出したトレーダーが、損失を取り戻そうとするあまり、冷静さを欠いて同じ通貨ペアに再度投資することはサンクコスト効果が原因です。
過去の損失に囚われず冷静な判断を下すためには、各取引を独立したものとして考えることが重要です。
その3:アンカリング効果
アンカリング効果とは、最初に得た情報に引きずられて、その後の判断が偏る心理現象です。
最初に目にした価格やトレンドを忘れられず、トレンド転換時などになかなかそのバイアスが抜けなかった経験がある方はアンカリング効果が原因です。
定期的にチャート分析やファンダメンタル分析を行い、市場の変化に対して柔軟に対応する姿勢が求められます。
その4:認知的不協和
認知的不協和は、自分の信念や期待と現実が一致しない場合に不快感を感じ、その不快感を減らそうとする心理です。
自分のトレード戦略を正当化するために、偏った情報を集めたり、損失を直視できなくなったりすることがあります。
その結果、トレード根拠が崩れているのにも関わらず、ポジションを保持し続けてしまうケースがあるのです。
認知的不協和を克服するためには、客観的な視点で市場を分析したり、トレード結果を冷静に振り返ったりすることが効果的です。
その5:ヒューリスティック
ヒューリスティックとは、直感や経験を重視して判断する思考方法を指します。
経験則や直感に頼って、計画性なくナンピンをしてしまった結果、想定以上の損失を被ってしまったことがある人はヒューリスティックが原因です。
直感に頼らず、トレードルールを事前に明確に設定し、ルールに基づいた取引を心掛けることがヒューリスティックの克服方法です。
トレードルールの作り方については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレードルールこそがトレードで成功する秘訣|それでも守れない人が多い理由は?
大衆心理が意識されやすい2つの相場とは
以下のような相場状況は、大衆心理が特に意識されやすい場面です。
- 節目の価格帯に到達
- トレンド転換点
その1:節目の価格帯に到達
1.0000や150.00など、多くのトレーダーが注目する「節目の価格帯」に到達する場面では、大衆心理が強く働きます。
節目の価格帯では、多くのトレーダーがポジションを保有していたり、注文を設定していたりするため売買が活発になりやすいです。
そして多くのトレーダーの予想に反して、節目の価格をブレイクアウトするようなことがあれば、ロスカットが発生しやすい場面となり、大衆心理も大きく働くのです。
その2:トレンド転換点
トレンド転換点も、大衆心理が意識されやすい相場状況の1つです。
例えば上昇トレンドが続いている場合、多くのトレーダーがさらなる上昇を期待し、買いポジションを持ち続けることでしょう。
しかし、価格がある一定の抵抗線に到達すると、大衆心理は次第に変化し、利確や売りを考え始めるトレーダーが徐々に増えていきます。
そして時間が経つたびに大衆心理が売りへ傾いた結果、急激なトレンド転換を引き起こすこともあるのです。
大衆心理を読み取る3つの方法
大衆心理を読み取る方法として、以下の3つを紹介します。
- ローソク足に注目する
- インジケーターやチャートパターンを使う
- SNSやネットの情報も積極的に活用する
その1:ローソク足に注目する
ローソク足は、過去の価格変動を確認できる最も基本的なツールですが、大衆心理を読み取るための重要な手がかりにもなります。
例えば、下髭が何本も形成されている場合、一時的な売り圧力があったものの、大きな買い圧力によってすぐに買い戻されていることを意味します。
このような下髭を見た多くのトレーダーは、買いへ回る可能性が高いと考えられます。
一方で、下髭をつぶすように細かなローソク足が形成される場合、下髭を根拠に買いへ回ったトレーダーが含み損を抱えて、徐々にロスカットをしていると考えられます。
このような場合はさらに大きなロスカットを巻き込んで下落する可能性が高いので、買いを避けるまたは短期の売り取引で追従する選択肢を取ることができるのです。
その2:インジケーターやチャートパターンを使う
インジケーターやチャートパターンも、大衆心理を読み解くための有用なツールです。
例えば相場価格が移動平均線よりも上にある場合、買いポジションで含み益を抱えているトレーダーは安堵していると考えられます。
またさらなる上昇が期待される傾向が高いので、買いを狙うトレーダーも今後増えると予想できるのです。
同様に、広く知られているチャートパターンが形成されると、多くのトレーダーがその方向に動く可能性が高まるため、大衆心理を考慮したトレード戦略を立てることが有効です。
かつ広く知られているインジケーターやチャートパターンのだましが発生するとロスカットが大量に発生する可能性があるので、大衆心理の逆をついたトレード戦略も有効です。
その3:SNSやネットの情報も積極的に活用する
SNSやインターネットを通じてトレーダーの意見をリアルタイムで把握することができるので、大衆心理の偏りやトレンドを見極められます。
例えば、SNSで「ドル円が上昇する」という意見が多く見られる場合、大衆心理が買いに傾いていると考えられます。
SNSでの情報が一方向に偏っている場合、大口投資家が仕掛けてくる可能性も考えられるので、大衆心理とは逆のポジションを取ることも一つの戦略です。
まとめ
トレードで成功するためには、相場に与える大衆心理の影響を無視してはなりません。
市場のトレンドを形成する重要な要素として大衆心理を重視し、テクニカル分析などに組み込んだ取引戦略を立てることが重要なのです。
また大衆心理を考慮した取引では、自分自身が感情に左右されずに冷静な判断を維持し続ける必要があります。
客観的に市場を分析し、自分のトレードルールに従うことで、安定した取引を実現することを目指してください。