【勝率を検証】パーフェクトオーダーで勝てない7つの原因と対策を解説

3本の移動平均線を使った、トレンドフォローの王道ともいえる「パーフェクトオーダー」は、初心者でも視覚的に分かりやすく、順張り戦略の軸として注目される手法です。
「なかなか利益が伸びず、パーフェクトオーダーで勝てない」
「パーフェクトオーダーで長期的にトレードで勝てるのかが不安」
パーフェクトオーダーに関して、上記のような不安の声が多く見られるのも事実です。
結論として、2022年1月1日〜2025年3月31日における相場でパーフェクトオーダーの勝率は75%であったことから、十分相場で有効に機能する手法であるといえます。
ただし、トレンド相場で利益を伸ばせなかったり、銘柄の選定を間違えたりしてしまうと、パーフェクトオーダーの勝率が大きく下がってしまう可能性が高いです。
この記事では、パーフェクトオーダーでは勝てないのかについて、その原因や対策などについて以下の項目で詳しく解説します。
- パーフェクトオーダーの勝率は75%
- パーフェクトオーダーで勝てない7つの原因と対策方法
- パーフェクトオーダーを使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
パーフェクトオーダーの勝率は75%
パーフェクトオーダーを使った取引手法がどれだけ有効かを検証するために、実際の相場で勝率を検証しました。
今回は、以下の条件で勝率を計測しています。
- 取引銘柄:ドル円
- 移動平均線の種類:単純移動平均線(SMA)
- 移動平均線の設定:20期間、100期間、200期間
- エントリー条件:パーフェクトオーダーの確定でエントリー
- 利益確定の条件:リスクリワード比が2へ価格が到達
- 損切りの条件:エントリー位置の直近高安値を超える
また調査対象期間は以下の通りです。
- 日足:2022年1月1日~2025年3月31日
- ドル円1時間足:2025年1月1日~2025年3月31日
- ドル円15分足:2025年3月1日~2025年3月31日
検証結果は、総取引回数24回、勝ちトレード18回、負けトレード6回、勝率は75%でした。
1取引におけるリスクリワード比が2で検証をしたことから、パーフェクトオーダーを使った取引手法は十分勝てる手法であることが分かります。
検証結果の詳細
各時間足やエントリー方向別における検証結果の詳細は、以下の通りです。
買いエントリー
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 3回 | 100% |
ドル円1時間足 | 3回 | 33.3% |
ドル円15分足 | 5回 | 80% |
売りエントリー
取引チャンス | 勝率 | |
ドル円日足 | 0回 | – |
ドル円1時間足 | 8回 | 87.5% |
ドル円15分足 | 5回 | 60% |
2022年1月1日〜2025年3月31日にかけてドル円の日足では上昇トレンドが続いたため、取引チャンスは少ないものの勝率は100%という好成績となりました。
一方で、ドル円の1時間足で買いエントリーをした場合の勝率は33.3%と低い数値となっています。
これは2025年1月〜2025年3月にかけてドル円は下落トレンドを描いていたためです。
この結果より、いくら短期足でトレンドが発生していても、長期足のトレンドに逆らう取引をするとパーフェクトオーダーは機能しづらいことが分かります。
パーフェクトオーダーで勝てない7つの原因と対策方法
検証結果よりパーフェクトオーダーは十分相場で有効に機能するトレードロジックであることが分かりましたが、ネット上では「パーフェクトオーダーで勝てない」との声もあります。
パーフェクトオーダーで勝てない原因として、以下の7つが挙げられます。
- エントリーが遅れてしまう
- トレンド相場で利益を伸ばせていない
- レンジ相場とトレンド相場を正しく見極められていない
- 移動平均線の設定を間違っている
- 押し安値や戻り高値を勘違いしてしまう
- エントリーチャンスが少なくポジポジ病に陥る
その1:エントリーが遅れてしまう
パーフェクトオーダーは相場のトレンドが明確になった証拠ではありますが、その分エントリーシグナルとしては遅れる傾向があります。
なぜなら移動平均線は過去の価格をもとに算出される「遅行性」のある指標であり、しかも3本すべての傾きと並び順が揃うには、それなりの時間がかかるからです。
特に長期間に設定した移動平均線は傾きが変わるのに時間がかかるため、待っている間にすでにトレンド転換が近くなってしまうというケースも少なくありません。
したがって長期MAが綺麗に傾くのを待つのではなく、短期MAと中期MAで本格的な下落トレンド発生を予測して早めにエントリーをしておくことが、「伸びきった後にエントリー → すぐ反転して損切り」といったリスクを回避するためには重要です。
その2:トレンド相場で利益を伸ばせていない
取引回数はそれほど多くはないものの、明確なトレンドに乗って利益を伸ばし続けられることがパーフェクトオーダーの優位性です。
それにもかかわらず少額の利確で終わってしまうと、損切が続いた場合に利益が消えたり、伸ばせなかった利益を取り戻そうとする無理なトレードにつながりやすくなったりします。
特に日足や週足などの長期足では、一度パーフェクトオーダーの発生でつかんだポジションが数年間で最も有利なエントリー価格となるケースも少なくありません。
したがってパーフェクトオーダーでエントリーをした際には、損切りは早めに、利益確定はできるだけ先延ばしにするという意識が重要になります。
短期MAが少し傾いたからといった理由で利益確定するのではなく、ダウ理論などを使って明確にトレンドが終了した際に利益を確定するという方法がおすすめです。
また相場を見ていると利益を確定したくなるというトレーダーは、損切りだけおいて、一定期間相場を見ないでおくという方法もパーフェクトオーダーを使った手法においては有効です。
パーフェクトオーダーの利益確定に役立つダウ理論については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ダウ理論だけで勝てる?勝てない場合の対処法やFintokeiで使えるトレード手法を解説!
その3:レンジ相場とトレンド相場を正しく見極められていない
レンジ相場とトレンド相場の見極めが不十分なまま取引をしてしまうと、パーフェクトオーダーを使った手法の勝率は大幅に下がってしまいます。
特にレンジ相場中に急激な価格変動で移動平均線がたまたま順番に並んだだけのパーフェクトオーダーに反応してしまうと、だましに遭遇する可能性が高くなります。
このような失敗を防ぐために役立つのが、複数時間足(マルチタイムフレーム)での環境認識です。
パーフェクトオーダーが成立している時間足だけでなく、上位足で高安値の切り上げ・切り下げが継続しているか、チャートに明確な方向性があるかを確認することで、不要なエントリーを大きく減らせます。
その4:取引銘柄の選定を誤っている
パーフェクトオーダーは明確な方向性が出やすい銘柄と相性が良い一方、レンジに入りやすい銘柄では機能しにくいです。
例えば、レンジ相場を形成しやすい通貨ペアの代表例であるAUD/NZDの週足を確認してみると、パーフェクトオーダーが全く機能していないことが分かります。
パーフェクトオーダーが機能しやすいようなトレンド発生中の銘柄を選ぶ際に役立つのが、通貨強弱インジケーターです。
インジケーターを使って今もっとも強い通貨と弱い通貨のペアを見つけることで、トレンドが発生しやすい環境を効率的に見つけることができます。
通貨強弱インジケーターについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫【Fintokei対応】無料で使える通貨強弱インジケーターのおすすめ3選
その5:移動平均線の設定を間違っている
移動平均線の設定次第では、パーフェクトオーダーのシグナルの精度が大きく低下する可能性があります。
よくあるミスとしては、3本の設定期間が近すぎて少しの値動きで並び順が頻繁に入れ替わってしまうケースや、短期・長期MAの設定が極端すぎて正しくトレンドが見極められないケースがあります。
またトレードスタイルに合っていない設定をしていると、短期的なスタイルにもかかわらず取引チャンスがなかなかないといったギャップも起こり得ます。
移動平均線の設定に迷っているトレーダーは、まずは以下の設定を使ってみてください。
取引スタイル | 移動平均線の設定 |
スキャルピング | ・5期間と20期間と200期間・5期間と20期間と75期間 |
デイトレード | ・5期間と75期間と100期間・20期間と100期間と200期間 |
スイングトレード | ・20期間と100期間と200期間・5期間と20期間と200期間 |
移動平均線のおすすめ設定については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫移動平均線のおすすめ設定を取引スタイル・手法別に紹介!注意点も解説
その6:押し安値や戻り高値を勘違いしてしまう
パーフェクトオーダーの状態でトレンド方向にエントリーしようとしても、どこで入ればいいのか分からないという悩みに直面することは多いです。
例えば、上昇トレンド中に短期的な調整が入っただけなのに「押し目だ」と判断して買いでエントリー。
しかし実際の押し目はさらに下の価格帯で、損切り後に上昇してしまうことは典型的な失敗例です。
このような勘違いを避けるためには、どのような条件を満たしたときに押し目や戻りと判断するか基準を明確にし、過去チャートで何度も検証を重ねることが重要です。
まずは「移動平均線をレジスタンスやサポートとして反発した地点でのみエントリーする」といった風に、エントリー場所を絞って取引するとよいでしょう。
その7:エントリーチャンスが少なくポジポジ病に陥る
パーフェクトオーダーは明確なトレンドが発生していない限り、エントリーシグナルが出現しにくく、チャンスの回数は月に数回ということも珍しくありません。
実際に先ほどの検証では、ドル円の日足でパーフェクトオーダーのみを根拠に取引をすると3年間で取引回数は3回となっています。
このような状況が続くとチャートを開いているのに何もしないのはもったいないと感じてしまい、根拠の薄いポイントでエントリーしてしまう「ポジポジ病」に陥るリスクがあります。
パーフェクトオーダーを正しく活用するには、「チャンスが少ないのが前提」であることを理解し、トレードしない時間を戦略の一部と割り切るメンタルコントロールが不可欠です。
ポジポジ病の克服方法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫トレーダーが陥りがちなポジポジ病の原因や対策を解説
パーフェクトオーダーを使ってFintokeiに挑戦する
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していきます。
そしてFintokei公認のプロトレーダーになることができれば、デモ口座における取引利益額をもとに報酬がトレーダーに支払われます。
初期の取引資金や価格が異なるプランが豊富に用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。
チャレンジプラン CVボタン
今回紹介したパーフェクトオーダーを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。
また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。
無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
この記事では、パーフェクトオーダーの勝率を実際の相場で検証したうえで、パーフェクトオーダーでは勝てない原因を調査してその対策まで詳しく解説しました。
検証の結果、リスクリワード比2.0でのトレードにおいて75%という高い勝率が得られたことからも、パーフェクトオーダーは正しく使えば十分に機能する優れたトレード手法であることが分かります。
もちろん、相場環境の見極めや移動平均線の設定ミス、押し目・戻りの判断など注意点は多いですが、それらを1つひとつ克服することで、安定して利益を積み上げることが可能です。
まずは本記事で紹介した対策ポイントを踏まえて、あなた自身のトレードスタイルに合ったパーフェクトオーダーの使い方を模索してみてください。
検証と実践を繰り返すことで、迷いなくエントリーできる自分だけのトレードルールがきっと見つかるはずです。