RCIとRSIの4つの違いとは?計算方法や使うメリットを解説!
RCI(Rank Correlation Index)とRSI(Relative Strengths Index)は、どちらも1本のラインでシンプルに相場の過熱感が測れるオシレーター系インジケーターです。
見た目や使い方が非常に似ているので、たびたび比較されます。
「RCIとRSIってどこが違って、どっちが優秀なのか?」
「RCIとRSIを使い分けたほうがいいのか?」
RCIとRSIの違いと聞くと、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
結論、RCIとRSIはチャートにおける表示、計算式(仕組み)、使い方、シグナルの回数の4点で異なります。
ただしRCIとRSIのどちらが優れているといったことはなく、どちらにもメリットがあるのでトレードスタイルに合わせて使い分けることが大切です。
この記事ではRCIとRSIの違いについて、以下の7項目で詳しく解説していきます。
- RCIとは
- RSIとは
- RCIとRSIの違いとは
- RCIとRSIの結局どっちを使えばいいのか?
- RSIとRCIを組み合わせて使ってもいい
- RCIを使ってFintokeiに挑戦する
- まとめ
RCIとは
RCI(Rank Correlation Index)とは、期間内における価格と時間を「順位付け」し、その相関関係を計算、-100%~+100%の数値で表示するオシレーター系インジケーターです。
直近の時間にかけて価格が上昇するほどRCIの値は大きく、下落するほど小さくなります。
RCIの基本的な見方は、以下の2つです。
- +80%を超えると「買われすぎ」、-80%以下になると「売られすぎ」
- 0%を超えると「上昇トレンド」、0%を下回ると「下落トレンド」
RCIについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
RSIとは
RSI(Relative Strengths Index)とは、一定期間における価格の上昇幅と下落幅の比率を計算して、その結果を0%~100%の数値で表示するオシレーター系インジケーターです。
相場において買い圧力が強くなる(上昇幅の方が下落幅よりも多くなる)とRSIの値が上昇、売り圧力が強くなる(下落幅の方が上昇幅よりも多くなる)とRSIの値は下落します。
RSIの基本的な見方は、以下の2つです。
- 70%を超えると「買われすぎ」、30%を下回ると「売られすぎ」
- 50%を超えると上昇トレンド、50%を下回ると下落トレンド
RSIについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫RSIの使い方や見方をわかりやすく解説!さらに使いこなすための2つの秘訣とは
RCIとRSIの違いとは
RCIとRSIはどちらも相場の過熱感を判断できるオシレーター系インジケーターですが、どのような違いがあるのか以下の3つの点から見ていきましょう。
- チャートにおける表示の仕方の違い
- 計算式における違い
- 使い方やシグナル回数の違い
チャートにおける表示の仕方の違い
9期間のRSI(黄色)とRCI(赤)をチャートに表示しました。
まずRCIが-100%~+100%の数値で表示されているのに対して、RSIが0%~100%までの数値で表示されている点が異なります。
またRSIと比べて、RCIの方が上下に大きな振幅をつけてラインを形成していることも分かります。
これは、RCIの方が細かな値動きに対して敏感に反応しているという証です。
計算式における違い
なぜRCIの方が細かな値動きに対して敏感に反応しているのかどうかは、計算式を見れば理解できます。
RCIの計算式は以下の通りです。
なお、計算式に現れるdとnの説明は以下の通りです。
- d:「価格の順位」と「日付の順位」の差を2乗して合計した値
- n:設定期間
一方で、RSIの計算式は以下の通りです。
なお、計算式に現れるAとBの説明は以下の通りです。
- A:設定期間における上昇幅の合計
- B:設定期間における下落幅の合計
計算式から、RCIは価格と時間の「順位」をもとに計算されているのに対して、RSIは「値幅のみ」を考慮して計算されているという違いがあります。
値幅を計算式で考慮していないRCIは、相場において大きな変動(値幅)が発生してなくても、価格と時間に相関性があれば上昇します。
したがってチャート上ではそれほど大きな値動きが発生しなかったとしても、RCIは価格に対して大きな反応を示すのです。
RCIの計算式については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫【初心者必見】RCIの計算式をわかりやすく解説!RSIとの違いも紹介
使い方やシグナル回数の違い
細かな値動きに対して敏感に反応するRCIの方が、RSIと比べて買われすぎや売られすぎのシグナル回数が多くなります。
以下の画像では、RCIが80%以上または-80%以下、RSIが70%以上または-30%以下に達した状態をシグナルとしてその数をチェックしてみました。
実際にRCIの方が、RSIよりも2倍以上の数トレードシグナルを発していることが分かります。
またRCIとRSIは使い方でも異なります。
RSIは基本的に1本を活用するのに対して、RCIは取引手法によって以下のように異なる3本の設定を組み合わせて使われることもあります。
単体で使われるRSIは他のインジケーターと組み合わせられるケースが多いのに対して、RCIは異なる設定を複数組み合わせるという違いがあるのです。
3本のRCIを使った取引手法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
RCIとRSIの結局どっちを使えばいいのか?
RCIとRSIの違いを理解したうえで、結局どっちを使えばいいのかそれぞれを活用するメリットを見ていきましょう。
RCIのメリット
RCIのメリットとして、以下の3点を挙げられます。
- 大きな値幅が発生していないレンジ相場でも使える
- 取引シグナルが多く発生する
- RCIのみで取引を完結できる
細かな値動きにも反応するRCIは、大きな値幅が発生していないレンジ相場でも買われすぎや売られすぎのシグナルが確認できるのです。
例えばRSIだと中央付近で推移しているような値動きが細かなレンジ相場であっても、RCIであれば反応をしてくれるので取引チャンスが増えます。
また、RCIは複数表示することでRCIのみでも相場を複合的に分析することができます。
RSIと違って他のインジケーターを組み合わせなくても機能する点は、あまり多くのインジケーターを使いたくないという方にとっては嬉しいポイントです。
RSIのメリット
- 仕組みがシンプル
- 他のインジケーターとの相性がいい
- RCIと比べてダマシが少ない
RSIは計算式を見ても分かる通り、仕組みが非常にシンプルです。
したがってこれからオシレーターをトレードに取り入れたいと考えているトレーダーは、まずはRSIから使って見ると良いでしょう。
また仕組みがシンプルなゆえに移動平均線やボリンジャーバンドなど、他のインジケーターとも組み合わせやすいのです。
RCIと比べてダマシも少ない点もメリットとして挙げられます。
RCIとMACDの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫RSIとMACDどっちを使えばいい?組み合わせるメリットや取引手法を解説
RSIとRCIを組み合わせて使ってもいい
RCIは取引シグナルが多く発生するものの、その分だましも発生する確率が高まります。
RCIと他のインジケーターを組み合わせることでダマシを避けるための1つの対策ですが、そこでRSIと組み合わせてみることもおすすめです。
RSIとRCIを組み合わせて利用することで、買われすぎ・売られすぎシグナルの精度をより高められるのです。
以下の画像のように、RSIとRCIのシグナルが重なっているときほど取引精度が高まります。
ただし両者とも、トレンド発生時には買われすぎ・売られすぎシグナルが機能しないケースが多いので、使うのであればレンジ相場がオススメです。
またレンジ相場であればRSIが中央付近(50%付近)にあることを確認してから、RCIが買われすぎ、売られすぎに到達した際に逆張りをする手段も有効です。
RSIが中央付近にあるということは、相場が拮抗している状態だということなので、RCIの逆張りの精度も高まります。
RCIを使ってFintokeiに挑戦する
Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。
Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していきます。
そしてFintokei公認のプロトレーダーになることができれば、デモ口座における取引利益額をもとに報酬がトレーダーに支払われます。
初期の取引資金や価格が異なるプランが豊富に用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。
今回紹介したRCIを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。
また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。
無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。
Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!
まとめ
RCIとRSIの違いについて、チャートにおける表示や計算式、シグナル回数の違いに至るまで詳しく解説しました。
RCIとRSIの違いについて、以下でまとめました。
- RCIの方が上下に大きな振幅をつけてラインが表示される
- RCIはトレードシグナルが多く、短期トレード向き
- RCIと比べてRSIの方が仕組みがシンプル
- RCIは異なる設定を組み合わせて利用可能
- RSIは他のインジケーターと組み合わせることが有効
RCIとRSIはどちらも有用なインジケーターなので、自分の投資スタイルに応じて選ぶことが重要です。
また、RCIとRSIを組み合わせて使用することでも、より精度の高いトレード判断が可能になります。
市場の状況や自分の取引スタイルに応じて柔軟に対応し、効果的なトレードを目指しましょう。