ストキャスティクスとRSIの4つの違いとは?使い分けや組み合わせ方も解説!

RSIとストキャスティクスは、どちらも有名なオシレーター系インジケーターであり、多くのトレーダーに活用されています。

「RSIとストキャスティクスの違いって何?」 

「結局どっちを使えばいいのか?」

RSIとストキャスティクスと聞くと、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

結論、RSIとストキャスティクスとでは、仕組みや売買シグナルの数など合計4つの違いがあります。

この記事では、RSIとストキャスティクスについて、違いからどちらを使えばいいのか、そして使い分けに至るまで以下の項目で詳しく解説します。

  • ストキャスティクスとは
  • RSIとは
  • ストキャスティクスとRSIの共通点
  • ストキャスティクスとRSIの違いとは
  • ストキャスティクスとRSIどちらを使えばいい?
  • ストキャスティクスとRSIの使い分け
  • ストキャスティクスとRSIを組み合わせて使ってもいい
  • ストキャスティクスを使ってFintokeiに挑戦する
  • まとめ

ストキャスティクスとは

ストキャスティクス(Stochastics)とは、現在価格が一定期間におけるレンジ内でどの位置にあるかをもとに、相場の過熱感を判断できるオシレーター系インジケーターです。

ストキャスティクスの構成要素は以下の3つであり、この中から2つを組み合わせて表示されます。

  • %Kライン:過去のレンジ値幅から現在の価格の割高・割安を計算
  • %Dライン:%Kラインの単純移動平均線
  • SDライン:%Dラインの単純移動平均線

%Kラインと%Dラインを組み合わせたものを「ファーストストキャスティクス」、%DラインとSDラインを組み合わせたものを「スローストキャスティクス」と呼びます。

ストキャスティクスでは20%以下が売られすぎ、80%以上が買われすぎと判断され、その水準内でのゴールデンクロスやデッドクロスを確認するのが基本的な見方です。

RSIとは

RSI(Relative Strengths Index)とは、一定期間における価格の上昇幅と下落幅の比率を計算して、相場の過熱感を判断できるオシレーター系インジケーターです。

相場において買い圧力が強くなるとRSIの値は上昇、売り圧力が強くなるとRSIの値は下落します。

RSIでは相場の加熱感が0%~100%の数値で表示され、基本的な見方は以下の2つです。

  • 70%を超えると「買われすぎ」、30%を下回ると「売られすぎ」
  • 50%を超えると上昇トレンド、50%を下回ると下落トレンド

RSIについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

RSIの使い方や見方をわかりやすく解説!さらに使いこなすための2つの秘訣とは

ストキャスティクスとRSIの共通点

ストキャスティクスとRSIはどちらもオシレーター系インジケーターであり、相場の「買われすぎ」や「売られすぎ」を0%~100%で表示する点は共通しています。

以下の画像では、上にストキャスティクス、下にRSIを表示しています。

基本的な使い方も同じで、どちらも一定水準以下であれば売られすぎ、一定水準以上であれば買われすぎだと判断できます。

またトレンド転換を示唆するトレードシグナルである「ダイバージェンス」を確認できる点でも共通しています。

RSIのダイバージェンスについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

RSIのダイバージェンスをわかりやすく解説!サインの理由や見つけ方も紹介

ストキャスティクスとRSIの違いとは

ストキャスティクスとRSIはどちらもオシレーター系インジケーターであり共通点はあるものの、以下の4つの違いがあります。

  • 構成要素の数の違い
  • 計算式の違い
  • 売買シグナルの数の違い
  • 買われすぎ、売られすぎの基準

構成要素の数の違い

ストキャスティクスの構成要素は、%Kライン、%Dライン、SDラインの3つです。

そして%Kラインと%Dライン(ファーストストキャスティクス)、または%DラインとSDライン(スローストキャスティクス)の2つの構成要素を組み合わせて使います。

一方で、RSIでは基本的に一本のラインしか表示されておらず、見た目がシンプルです。

したがって、ストキャスティクスはゴールデンクロスなど2本表示されているならではの使い方がされるのに対して、RSIは1本のラインのみが用いられるケースも多いのです。

ただし設定期間の異なる複数のRSIを表示して、ストキャスティクスのようにゴールデンクロスやデッドクロスを使って売買タイミングを判断することもあります。

複数のRSIの組み合わせについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

RSIのゴールデンクロスを使ったトレンド分析や取引手法を解説!2本組み合わせるメリットとは?

計算式の違い

ストキャスティクスとRSIとでは、計算式、つまり表示される仕組みが異なります。

ストキャスティクスの構成要素の1つである、%Kラインの計算式は以下の通りです。

過去N日間における最高値と最安値のレンジ幅を基準として、当日の終値がどの位置にあるかを示しているのが%Kラインです。

一方で、RSIの計算式は以下の通りであり、全価格変動幅から上昇幅の割合を求めています。

  • A:設定期間における上昇幅の合計
  • B:設定期間における下落幅の合計

両者の計算式を比べると、両方値幅を基準として相場の過熱感を図っている点は同じです。

ただしストキャスティクスは値幅に対する現在価格の位置を示しているのに対して、RSIは値幅に対する上昇幅の割合を示しているという違いがあるのです。

どちらもシンプルな仕組みですが、微妙な違いがあることは覚えておきましょう。

売買シグナルの数の違い

ストキャスティクスとRSIは仕組みが異なるので、発する売買シグナルの数にも違いがあります。

以下の画像は、ストキャスティクス(上)とRSI(下)をどちらもよく使われる設定である「14期間」で表示したものです。

ストキャスティクスの方がRSIと比べて、発する売買シグナルの数が明らかに多いことが分かります。

現在価格をもとに表示しているストキャスティクスは、上昇幅の平均値をもとに算出しているRSIと比べて価格への反応速度が早い分、売買シグナルの数も多くなるのです。

買われすぎ、売られすぎの基準

ストキャスティクスとRSIとでは、デフォルトで設定されている買われすぎ、売られすぎの基準が以下のように異なります。

項目ストキャスティクスRSI
買われすぎ80%以上70%以上
売られすぎ20%以下30%以下

ただし、上記の数値はあくまでもデフォルト設定に関しての違いです。

RSIであっても80%以上を基準に買われすぎと判断されたり、逆にストキャスティクスであっても30%以下を基準に売られすぎと判断されたりすることもあります。

ストキャスティクスとRSIどちらを使えばいい?

結論として、ストキャスティクスとRSIのどちらを使ってもトレードにおいて正しい判断ができるので、どちらを使うかにこだわりすぎる必要はありません。

なぜなら、両者は仕組みや表示形式に多くの共通点があり、どちらを使用しても相場の買われすぎや売られすぎを正確に捉えることができるからです。

ただし、ストキャスティクスとRSIのどちらを使えばよいかに迷って、頻繁に使用するインジケーターを切り替えてしまうことは避けたほうが良いです。

一つのインジケーターを使い続けることで、経験をもとに売買シグナルをより正確に見極められるようになります。

ストキャスティクスとRSIの使い分け

どうしてもストキャスティクスとRSIの使い分けに迷った場合は、以下を基準にストキャスティクスとRSIどちらを使うべきか決めると良いでしょう。

  • トレードスタイル
  •  取引精度を重視
  • シンプルに取引判断を行いたい

トレードスタイル

スイングトレードやポジショントレードのような、長期チャートをもとに行う取引スタイルの場合、RSIではなかなか売買シグナルを発しません。

長期のトレードスタイルをとりたいものの、取引回数も増やしたいという場合はストキャスティクスがおすすめです。

以下は、日足チャートにストキャスティクス(上)とRSI(下)を表示した画像であり、ストキャスティクスの方が多くの売買シグナルを発していることが分かります。

ただしスキャルピングのような短期チャートをもとに行う取引スタイルの場合、ストキャスティクスとRSIどちらを使っても構いません。

なぜなら、以下の1分足チャートを見ても分かる通り、どちらもある程度の回数の売買シグナルを発するからです。

ただし短期足で発生しやすいダマシをなるべく避けたいという場合は、RSIがおすすめです。

取引精度を重視

取引の精度を重視する場合、RSIがおすすめです。

RSIは価格変動に対してストキャスティクスよりも反応が遅い分、だましが発生しにくいため、より正確な売買タイミングを見極めやすいです。

特に、スキャルピングを行う場合は、短期足で発生しやすいダマシをなるべく避けるためにもRSIを使うと良いでしょう。

シンプルに取引判断を行いたい

取引判断をシンプルに行いたい場合は、RSIが適しています。

RSIは1本のラインで表現されるため、視覚的に分かりやすく、すぐに買われすぎや売られすぎの状況を把握できるのが特徴です。

一方、ストキャスティクスは%Kラインと%Dラインの2本のラインがクロスしてシグナルを発生するため、RSIと比べて判断がやや複雑です。

ただし、どちらのインジケーターも基本的な見方は非常にシンプルです。

最初は複雑に感じるかもしれないストキャスティクスも、使っていくうちにすぐに慣れ、直感的に売買シグナルを読み取れるようになるでしょう。

ストキャスティクスとRSIを組み合わせて使ってもいい

ストキャスティクスとRSIは、それぞれ単独で使用しても効果的なインジケーターですが、両方を組み合わせて使ってみても良いでしょう。

ストキャスティクスとRSIがともに売買シグナルを発したタイミングで取引を行うことで、ストキャスティクスで発生しがちなだましを避けられます。

例えば、以下の画像では、ストキャスティクスとRSIのシグナルが重なっているときほど取引精度が高まっていることが分かります。

またストキャスティクスとRSIはどちらも取引判断がシンプルなので、2つ表示しても取引がそれほど遅れることはないのです。

ストキャスティクスを使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介したストキャスティクスを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!

まとめ

この記事では、ストキャスティクスとRSIの仕組み、共通点や違い、そしてそれぞれの使い分けについて詳しく解説しました。

どちらのインジケーターも、相場の過熱感を判断し、売買タイミングを見極めるために有効です。

ストキャスティクスとRSIのどちらを使うかはトレードスタイルや目的次第ですが、どちらか一つに絞って継続的に使用することが、経験を積み重ねる上で重要です。

また、両者を組み合わせることで取引精度をさらに向上させることも可能です。

この記事で紹介した知識を活用し、自分のトレードに適したインジケーターを見つけて、より効果的な取引を行ってください。

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