VIX指数でMACDのゴールデンクロスを確認する意味とは?トレードでの使い方も解説!

VIX指数とは、投資家の警戒心や不安感を表す指標としても知られており、別名「恐怖指数」とも呼ばれます。

VIX指数の数値はチャート上でも確認でき、インジケーターを使ってVIX指数の動向を予測できれば今後の取引戦略を立てる際に役立ちます。

インジケーターと言っても種類はさまざまですが、VIX指数と相性がいいのは実はMACDなのです。

「VIX指数にMACDを表示するメリットを知りたい。」

「VIX指数とMACDを組み合わせる際に何を見ればいいのか?」

「VIX指数にMACDを表示する」と聞くと、上記のような疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

結論として、MACDのゴールデンクロスに注目することでVIX指数が今後上昇するのかを予測しやすくなります。

この記事では、VIX指数とMACDのゴールデンクロスについて以下の10個の項目で詳しく解説します。

  • VIX指数とは?
  • VIX指数のチャートにMACDを表示する意味
  • そもそもMACDとは?
  • VIX指数でMACDのゴールデンクロスを確認してみる
  • VIX指数でMACDのデッドクロスを確認してみる
  • VIX指数のMACDゴールデンクロスがなぜ機能するのか
  • VIX指数とMACDのゴールデンクロスを使ったトレード方法
  • VIX指数上のMACDゴールデンクロスにはだましも存在する
  • まとめ

VIX指数とは

VIX指数とは、「Volatility Index」の略語であり、株式市場の価格変動の大きさ(ボラティリティ)を予測するために作られた指標です。

市場のボラティリティを事前に察知することで、トレードの方針立てたり、リスク管理を行ったりするために活用できるので、VIX指数は注目されています。

VIX指数は、アメリカの株式市場を代表するS&P500指数のオプション価格を基に、今後30日間の価格変動を予測する形で算出されます。

そして、VIX指数が高いほど投資家は市場に大きな価格変動が発生すると予測している、低いほど投資家は市場が安定していると予測していることになります。

このように、VIX指数は投資家の警戒心や不安感を表すことから「恐怖指数」とも呼ばれています。

VIX指数の基本的な見方

VIX指数の見方は非常にシンプルで、数値の高さが市場の不安や恐怖感を表し、低さが市場の安定感を示します。

VIX指数の具体的な目安は以下の通りです。

VIX指数の値市場の状態
20未満市場は比較的安定していて、ボラティリティは低い
20~30不安が高まってきて、警戒が必要
30以上市場が不安定で、急激な価格変動が予測される

上の表からも分かるように、VIX指数は「20」という値が重要な基準となっています。

VIX指数の値が20を超えると、市場が不安定でリスクが高まっていることを示し、急激な価格変動が発生する可能性が高いと判断できます。

VIX指数のチャートにMACDを表示する意味

VIX指数(恐怖指数)は、株価や為替レートと同様にチャート上で確認することができます。

以下の画像は、ViX指数の月足チャートです。

チャート上でVIX指数を確認する際、インジケーターと併用すると動向をより正確に予測できるようになります。

先ほど解説した通り、VIX指数は「20」を超えて値が大きくなればなるほど市場が不安定であることを示します。

したがって、過熱感を測ることができるオシレーター系のインジケーターと相性がいいのです。

そしてオシレーター系のインジケーターの中でも、過熱感を測ると同時にトレンドの発生も確認できる「MACD」と特に相性抜群です。

そもそもMACDとは

MACDは、相場の過熱感やトレンドを把握し、売買のタイミングを見極めるために使えるオシレーター系のインジケーターです。

MACDは、主に以下の2つの要素で構成されています。

  • MACDライン:短期EMAと長期EMAの差を示すライン
  • シグナルライン:MACDラインの移動平均線

MACDでは、上記2本のラインを使って「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」を確認します。それぞれについて詳しく解説していきます。

ゴールデンクロス

MACDのゴールデンクロスとは、MACDラインがシグナルラインを下から上に抜けることを指します。

MACDラインがシグナルラインを上抜けるということは、直近の相場価格の上昇が強まっているというサインになり、上昇トレンドへの転換を表します。

特に、ゴールデンクロスがゼロライン以下の低い値で発生すると、相場が上昇する余地が多く残っており、より上昇幅が期待できると判断できます。

デッドクロス

デッドクロスとは、MACDラインがシグナルラインを上から下に抜けることを指します。

デッドクロスが発生するということは、短期トレンドが長期トレンドに比べて弱まってきていることを表しているので、下落トレンドへ転換する可能性が高いと判断できるのです。

ゴールデンクロスと同様、高値圏で発生するデッドクロスは下落する余地が多く残っており、さらなる下落幅を期待できます。

MACDの基本的な見方や使い方については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

MACDとは?基本的な見方や移動平均線と組み合わせた取引手法も紹介!

VIX指数でMACDのゴールデンクロスを確認してみる

VIX指数(恐怖指数)でMACDのゴールデンクロスが発生した場合、VIX指数が上昇する、つまり市場のボラティリティが高まるサインと判断できます。

以下はVIX指数の週足チャートです。2020年にリーマンショック以来の最高値を叩き出した時の状況を見ていきましょう。

チャートを見ると、ゴールデンクロスが形成されたタイミングでVIX指数が急激に上昇していることが分かります。

VIX指数でMACDのゴールデンクロスを確認することにより、市場リスクの高まりを早期に察知することが可能だと分かるでしょう。

以下は過去のMACDにゴールデンクロスが発生した時点にラインを引いた画像です。

ゴールデンクロスが市場のボラティリティの上昇を予測する精度が高いことから、MACDのゴールデンクロスが有効に機能していることが分かります。

VIX指数でMACDのデッドクロスを確認してみる

VIX指数(恐怖指数)において、MACDのデッドクロスが発生すると、市場のボラティリティが低下し、相場が安定に向かうと判断できます。

先ほどと同様の相場で、実際にデッドクロスが発生している箇所を確認してみましょう。

実際にVIX指数が大きく下落するタイミングでデッドクロスが発生していることが分かりますが、シグナルの発生がゴールデンクロスに比べて遅れています。

さらに詳細に見てみると、デッドクロスのサインはゴールデンクロスと比べると遅れており、トレンドの転換を早期に示すシグナルとしての精度が低いことが分かりました。

なぜVIX指数のMACDデッドクロスはゴールデンクロスよりも機能しにくいのか?

VIX指数(恐怖指数)において、なぜMACDのゴールデンクロスに比べて、デッドクロスは有効に機能しづらいのか考えてみましょう。

注目すべきは、VIX指数が高値圏に滞在している時間です。

VIX指数の形状はかなり上に尖っていて、高値圏に留まる時間は少ないことが分かります。

VIX指数が高値圏に留まりにくい理由として、VIX指数を見ている市場参加者が、共通の水準を意識しており、その水準を超えるとリスクヘッジやポジションの調整を一斉に始めるからと考えられます。

したがって、下落の速さにMACDは置いて行かれ、デッドクロスが発生した時には、既にVIXの値は落ち着き始めているケースが多いのです。

VIX指数とMACDのゴールデンクロスを使ったトレード方法

トレード前の環境認識として、VIX指数(恐怖指数)とMACDのゴールデンクロスを使うのが最も効果的です。

VIX指数のチャートでMACDのゴールデンクロスが発生している場合、以下の状況が考えられます。

  • 相場にボラティリティがない場合、ボラティリティが急上昇する可能性が高い
  • 相場が過度に楽観的な場合、急に逆行するリスクが高い

1つ目の状況の場合、今後価格が大きく変動する可能性が高いと判断できるので、利益を狙った新規ポジションを仕込むチャンスです。

一方で2つ目の状況の時は、トレンドが急に反転するリスクを示しているので、ポジションを決済したり、リスクヘッジを行ったりなど、リスク管理を行いましょう。

VIX指数のMACDゴールデンクロスにはだましも存在する

MACDのゴールデンクロスは実際の相場で十分機能することがわかりましたが、「だまし」が発生するケースもあります。

「だまし」とは、シグナルが発生したにもかかわらず予想と違った動きをし、インジケーターが有効に機能しない状況です。

例えば、ゴールデンクロスが発生したにもかかわらず、VIX指数の上昇が続かず、相場が予想に反して安定化してしまうという状況も起こります。

このような状況では、ボラティリティの高まりを期待してポジションを取ったにもかかわらず、利益が伸びず狼狽するといった心理状況に陥りかねません。

だましが発生する可能性があることを事前に理解しておき、予想と異なる相場状況になった場合は早めに損切りをするなどして、必ずリスクをコントロールしましょう。

VIX指数とMACDを使ってFintokeiに挑戦する

Fintokeiとは、個人トレーダーがプロトレーダーに挑戦する場を提供しているプロップファームです。

Fintokeiでは、デモ環境を使って仮想資金を運用していき、損失率を抑えつつ、一定以上の利益率を達成することでプロトレーダーになることができます。

Fintokei公認のプロトレーダーになると、デモ口座における取引利益額をもとにデータ提供料として報酬がトレーダーへ支払われます。

初期の取引資金や価格が異なる豊富なプランがFintokeiでは用意されており、最低1万円台からプロトレーダーへの挑戦を始められるのです。

今回紹介したVIX指数とMACDを活用した取引手法は、Fintokei公認のプロトレーダーになるために役立つでしょう。

また、動画の学習コンテンツが用意されていたり、ブログでトレードの基礎知識が学べたりとトレーダーへの教育に力を入れている点もFintokeiの強みです。

無料トライアルも実施していますので、ぜひFintokeiにご参加ください。

Fintokeiについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップファームFintokeiとは?おすすめする理由や始め方を紹介!

まとめ

VIX指数(恐怖指数)とMACDの組み合わせについて、基本説明からゴールデンクロスを使った予測方法、トレードへの活用方法まで詳しく解説してきました。

VIX指数とMACDのゴールデンクロスを組み合わせることで、相場におけるボラティリティの高まりを事前に予測しやすくなります。

ボラティリティが急上昇する前兆を捉えることでトレンドを狙った取引戦略を取れたり、リスクに備えたポジション決済を行えたりと取引戦略がさらに広がります。

VIX指数のゴールデンクロスが機能することは過去のチャートからもわかりましたが、必ずしもシグナル通りとならないケースもある点には注意しましょう

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