ボリンジャーバンドのバンドウォークとは?判断方法やトレードでの活用方法を解説!

ボリンジャーバンドとは、相場のトレンドやボラティリティの大きさを視覚的に分かりやすく確認できるトレンド系インジケーターです。

ボリンジャーバンドには様々な見方がありますが、そのなかでもバンドウォークは強いトレンドをあらわすサインとして知られています。

「バンドウォークとは一体ボリンジャーバンドのどのような形を指すのか」

「バンドウォークを実際にどうやってトレードで活用するのか」

ボリンジャーバンドのバンドウォークと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論として、ボリンジャーバンドのバンドウォークは視覚的に判断しやすく、トレード初心者の方でもすぐに活用できます。

しかしバンドウォークをリアルタイムで見極めることは難しいので、高い精度で判断するためには他のインジケーターやテクニカル指標を組み合わせるとよいでしょう。

この記事では、ボリンジャーバンドのバンドウォークについて、概要から判断方法、トレードでの利用方法に至るまで以下の6つの項目で詳しく解説していきます。

  • ボリンジャーバンドのバンドウォークとは
  • バンドウォークは見極めが難しい
  • ボリンジャーバンドのバンドウォークを判断する方法
  • ボリンジャーバンドのバンドウォークを利用したトレード手法
  • バンドウォークをトレードで利用する際の2つの注意点
  • まとめ

ボリンジャーバンドのバンドウォークとは

ボリンジャーバンドのバンドウォークとは、エクスパンションが発生した後に、相場価格が±2σバンド付近を沿うように推移している状態です。

通常、バンドと移動平均線の間を上下しながら相場価格は変動します。

一方バンドウォークでは、移動平均線へ戻らずに広がったバンドに沿って相場価格が推移するため、移動平均線に戻らないほど強いトレンドが発生しているサインとなります。

したがってバンドウォークが発生したということは、相場に強いトレンドが発生しており、かつそのトレンドは継続する可能性が高いと判断できるのです。

ボリンジャーバンドのエクスパンションについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

バンドウォークは見極めが難しい

バンドウォークは強いトレンドを視覚的に判断できる便利なサインです。

しかし、バンドウォークの始まりと終わりをリアルタイムで正確に見極めづらいことが課題として挙げられます。

例えば、緩やかなトレンドが始まってエクスパンションが確認できた場合、次第に勢いを増して急上昇し、バンドウォークが形成されることがあります。

一方で、エクスパンションが確認できたが、バンドウォークが発生するほど強いトレンドにはならず、緩やかなトレンドのまま推移しつづけるケースもあるのです。

したがってバンドウォークは後付けの理論であり、後から振り返ってみて初めてバンドウォークだと分かると言われることも多々あります。

バンドウォークのだましには要注意

バンドウォークは判断が難しく、時にはバンドウォークの予兆が見られたのにもかかわらず、強いトレンドが発生しないような「だまし」が発生することもあります。

例えば、経済指標の発表や要人発言などによって一時的に価格が上昇し、2σバンドを超えたとします。

一時的な価格上昇にもかかわらず、早々にバンドウォークが発生する可能性が高いと判断してしまうと、順張りした瞬間に含み損となってしまうという状況になりかねないのです。

したがってバンドウォークを見極めるためには、これから紹介する判断方法も組み合わせて判断するようにしましょう。

ボリンジャーバンドのバンドウォークを判断する方法

ボリンジャーバンドのバンドウォークを正しく判断する方法として、以下の4つが挙げられます。

  • サポート・レジスタンスラインをブレイクしているかどうか
  • ±2σバンドを超えているかどうか
  • 上位足と同じ方向のトレンドが発生しているかどうか
  • 他のインジケーターを組み合わせる

どれもだましを避けるためにも役立つので是非取り入れてみてください。

その1:サポート・レジスタンスラインをブレイクしているかどうか

バンドウォークの予兆が確認できた場合、相場価格がサポート・レジスタンスラインをブレイクしたかどうか確認するようにしましょう。

サポート・レジスタンスラインを明確に突破すると、強いトレンドが発生する可能性が高く、その分バンドウォークが形成される可能性も高まるのです。

サポート・レジスタンスラインを確認する際には、ローソク足の終値がしっかりとラインをブレイクしているのかを見るようにしましょう。

終値が明確にブレイクしていない場合、だましとなる確率が高まります。

その2:±2σバンドを超えているかどうか

相場価格が、±2σバンドを超えているとバンドウォークが発生する可能性が高いと考えられます。

±1σと±2σバンド間で価格が推移し続けるバンドウォークもありますが、±2σバンドを超えたまま推移し続けるということはそれほどトレンドが強いと判断できるのです。

またサポート・レジスタンスライン同様、±2σバンドをローソク足の終値が超えているかどうかも、だましを避けるために確認しておきましょう。

その3:上位足と同じ方向のトレンドが発生しているかどうか

バンドウォークを判断する際には、上位足でも同じ方向のトレンドが発生しているかどうか確認するようにしましょう。

短期足は上位足のトレンド方向に従って推移するので、相場において影響力が大きいのは上位足のトレンドです。

したがって、バンドウォークの予兆が確認できたトレンド方向と同じ方向に上位足でもトレンドが発生していれば、トレンドが継続してバンドウォークが完成する確率が高いのです。

その4:他のインジケーターを組み合わせる

ボリンジャーバンド以外のインジケーターを組み合わせることで、バンドウォークの発生や終了の判断精度を高められます。

特にオシレーターは相場の過熱感を確認できるので、バンドウォークの終了を判断する際に役立ちます。

例えば、2σバンドに沿って価格が推移し続けているが、オシレーターが過熱しすぎの値になっていると、そろそろトレンドが終了する可能性があると判断ができるのです。

ボリンジャーバンドのバンドウォークを利用したトレード手法

ボリンジャーバンドのバンドウォークは強いトレンドの発生と継続を表すトレードシグナルであるので、順張りに最適です。

ボリンジャーバンドのバンドウォークを利用すると、どのようにポジションを保有から決済までを行えるのかみていきましょう。

ステップ1:相場状況を確認する

ボリンジャーバンドの発生の予兆、すなわちエクスパンション発生後に強いトレンドが発生する兆しが見られたら相場状況を確認していきます。

相場状況を確認する際は以下の2つのポイントを確認するようにしましょう。

  • スクイーズの期間が長かったかどうか
  • 上位足でも同じ方向のトレンドが発生しているかどうか

スクイーズの期間が長く、上位足でも同じ方向のトレンドが発生していると、バンドウォークが発生する確率が高いと判断できます。

ボリンジャーバンドのスクイーズについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ステップ2:ポジションを保有する

バンドウォークが発生する確率が高いと判断できたら、トレンド方向にポジションを保有します。

しかしバンドウォークが発生しそうだからといってすぐに飛びついてはいけません。

ポジションを保有する際は、直近のサポート・レジスタンスラインや±2σバンドをローソク足の終値がブレイクしているかどうか確認してからエントリーをしましょう。

ステップ3:ポジションを決済する

バンドウォークでエントリーをした場合は、トレンド終了までポジションは保有せずに、ある程度価格が伸びた場所で決済を行うことがおすすめです。

ボリンジャーバンドのバンド幅が最大限に開く「ボージ」のタイミングで決済できればベストなのですが、あまり大きな利益を追わないことがコツです。

決済基準としては、価格が一旦止まりそうな水平ライン、またはオシレーターで分かる相場の過熱感を参考にするとよいでしょう。

価格が思うように伸びず、レンジ内に戻されてしまったりしてうまくいかなかった場合は、しっかりと損切りをするようにしましょう。

ボリンジャーバンドのボージについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

バンドウォークをトレードで利用する際の2つの注意点

バンドウォークをトレードで利用する場合、以下の2つのポイントに注意するようにしましょう。

  • 押し目買いや戻り売りが難しい
  • 利益を欲張りすぎない

それぞれの注意点について詳しく解説していきます。

その1:押し目買いや戻り売りが難しい

バンドウォークでは、相場価格が±2σバンドに沿って推移し続けるので、押しや戻りが小さいです。

したがってバンドウォークを使ってトレードをする際には、押し目買い・戻り売りをすることは難しいと考えておきましょう。

もう少し安い価格で買いたいと考えて価格が下がるのを待ってしまうと、その間に価格が上昇してしまい、ポジションを保有できないという可能性もあるのです。

もしポジションを保有できなかった場合、焦ってエントリーをしてしまうと不利な価格でポジションを掴んでしまう可能性が高いです。

したがって、エントリーが遅れてしまった際は諦めて次のチャンスを狙うようにしましょう

その2:利益を欲張りすぎない

バンドウォークを使ったエントリーは押し目買いや戻り売りが少ないので、トレンドへ飛び乗ってポジションを保有することがあります。

このようにトレンドへ飛び乗ってエントリーをする際は、利益を欲張りすぎずに早めに決済しておくようにしましょう。

「頭と尻尾はくれてやれ」という格言が相場で良く知られています。

飛び乗りエントリーは、通常よりも不利な価格でポジションを保有することになるので、トレンド終了まで待たずにトレンド途中で決済しておくことがおすすめです。

まとめ

ボリンジャーバンドのバンドウォークについて、概要からバンドウォークの判断方法、トレードでの利用方法・注意点に至るまで詳しく解説してきました。

ボリンジャーバンドのバンドウォークは、視覚的に強いトレンドが発生していると分かるため、初心者の方でもトレードに取り入れやすいトレードサインです。

しかしバンドウォークが発生したからといって、すぐにトレンドに飛び乗ってしまうとだましに遭う可能性があるので、注意しなければいけません。

バンドウォークを活用したトレードの精度を高めるためにも、他のインジケーターやテクニカル指標を組み合わせて使ってみてください。

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